エジプト:国会が立法権を回復
2016年02月14日付 al-Hayat 紙
エジプト国会
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■エジプト議会は「立法権」を回復する

【カイロ:ムハンマド・サラーフ】

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、議会が開催されない中で数百の法律を発布した後、(選挙で)選出された人民議会(国会)に立法権を移譲することを表明し、議会に対して、司法、行政等他の公的機関と協調し「近代的市民国家」を建設するように訴えた。また、エジプトはテロを打破したが、未だ不安を煽る課題に直面していると述べた。

昨日(13日)スィースィー大統領は、国会での最初の演説で、軍および警察関係者がテロとの戦いで数々の犠牲を惜しまなかったこと、そして「背教的行為ならびに後進性を喧伝する者たちとの対決において、国民が自由と民主主義を擁護し、未来への夢を取り戻した」ことなどを称賛した。さらに、「困難な状況にある現実」に言及しつつも、エジプトは「テロを打破し(テロリストの)計画や陰謀を頓挫させた」ことを強調し、「うまずたゆまずこの戦いを継続する」と述べた。

スィースィー大統領は次のように述べ、来たる会期における人民議会の最優先課題を定めた。「私はあなた方に、教育、保健、メディア、および宗教的メッセージの刷新があなた方の取り組むべき最優先事項であり、低所得者、若者および女性があなた方の関心の対象であることを訴える。」

さらに大統領は「現在エジプトを取り巻く治安、経済、政治、社会の状況は、全ての人に歴史的責任を課している。そこにおいては、あらゆる努力が結集され、各々の権力機関が補完し合って完全なものとなるよう例外的な営為が求められる。そのような団結と連帯によって、国家と社会が確固として高くそびえたつために」と付言した。憲法上の権限が交錯するなかで、立法権と行政権に対し両者間の対立を回避するよう示唆したものとみられる。

大統領は「エジプトは最も厄介な課題と困難に直面している」と述べ、「政治再建、経済発展、社会的、文化的、知的、技術的進展に向けた出発を妨害するいかなる者に対しても容赦しない」ことを誓った。

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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:39867 )