サウジアラビア:国民100万人の海外永住を議会が懸念
2016年02月21日付 al-Hayat 紙


■サウジ人100万人の移住を「諮問評議会」が懸念

【リヤード:本紙】

サウジアラビアのシューラー(諮問評議会)議員は、海外に永住するサウジ人の増加を警告し、外務省に対して、治安上の脅威や社会問題化する前に同現象とその原因を調査するよう訴えた。

サダカ・ファーディル同議員は、比較的短期間に、人口の5%を占める約100万人のサウジ人が海外に在住したことは、何かの悪しき兆候であり、関係当局は(事態が)深刻化する前に調査すべきだと指摘した。また直近の議会では、外務省におる報告についての議論の際、「外務省は、一部近隣諸国に永住又は半永住している多数のサウジ人について包括的な科学調査を行い、我が国の公益及びこれら移住者の正当な利益を確保する適切な政策をとるよう準備すべきだ」と意見した。

同議員は自らの発した警告の根拠として、「人口(1800万人)と比較した(移住者)数の増加、移住者とその生活環境、並びに移住理由についての不十分な情報」を挙げ、「(移住について)知識を得れば深刻度や脅威が減少する」と述べた。

また別の議員は、サウジ国民が国外へ移住することで、保護や生活・社会環境の情報についての権利の対象外となるわけではないと述べ、以下のように加えた。「この現象についての調査は、移住者の利益を保護しその権利を守ること、彼らの母国との連絡を容易にすること、そして彼らの海外在住がサウジの国家安全保障上の脅威となったり、彼らの多くが社会、政治、経済、治安上の問題に直面したりといった事態を防止するのに役立つ」。

ウィキペディアによると、海外に移住したサウジ人は約100万人とされ、その多くがエジプト、イギリス、アメリカ、またUAE、レバノン、モロッコに住んでいる。目下、サウジ人を移住に向かわせる原因や目的についての有効な情報は十分ではないが、複数の経済レポートは一部の原因として、国外における投資を指摘した。

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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:39889 )