ヨルダン:神殿の丘に監視カメラを設置
2016年03月18日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ヨルダン:来週神殿の丘に監視カメラを設置、クネセトは作戦実行犯の死刑法案を審議

【ラーマッラー:本紙】

イスラエル・ヨルダン間の合意に基づき、東エルサレムにある神殿の丘に監視カメラを設置すべく、ヨルダンが来週からインフラ整備に着手する予定だ。

一方、クネセト(議会)の司法閣僚委員会は明日、イスラエル人殺害を実行するパレスチナ人に死刑を科す法案について審議する。ヘブライ語の放送局によると、同法案は犯行を通してイスラエル人を殺害するパレスチナ人を死刑と定めるもので、受刑者への減刑可能性はなく、軍事裁判では全員一致ではなく多数決で判決が下される。

ヨルダンのハーイル・ダーウード寄進財(ワクフ)大臣はトルコ・アナトリア通信に対して、「カメラの導入・設置のための技術確認は終了しており、来週中には実施されるだろう。設置期限は決められていない」と述べた。また同大臣は、カメラ設置を請け負うのはヨルダンの会社で、イスラエルには何の役割もないと付言した。また設置の費用は明かさなかったが、「たとえ費用がかさんでも我々は計画を実行する」と強調した。

ヨルダンの情報通信大臣で政府報道官のムハンマド・ムーマニー氏は数日前、アクサー・モスク内に監視カメラが設置されれば、世界中の17億人のイスラム教徒がモスク及びそこにいる人々とつながることが出来ると述べていた。ヨルダン国営通信が報じた同大臣の発言によれば、カメラ設置は過激主義者の侵入経路を監視して同人を拘束するものだと付言した。同大臣は、カメラ設置はユダヤ教過激主義者やイスラエル警察を監視して彼らの攻撃を証明するためで、礼拝するイスラム教徒を監視するためではないと強調した。

また同大臣は、「カメラ設置によってイスラエル軍の主張を退けることができるだろう。同軍は長く、パレスチナ人がアクサー・モスク問題の扇動や武装化、人や石での攻撃の背後にいると主張する」と続けた。そして、「監視カメラは、イスラエルが現状を侵し、不法な占拠の継続を続けることを主張していると全世界に証明するだろう」と述べた。

また、昨年10月25日に米国のジョン・ケリー国務長官の後援の下、アクサー・モスクへの監視カメラ設置についてイスラエル・ヨルダン間で合意がなされたが、この実施に米国は関与していない。

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( 翻訳者:内海菜生 )
( 記事ID:40086 )