第5回専門家会議選挙を振り返る—女性たちの出馬(2)
2016年03月16日付 Iran 紙
これらのメディアが指摘しているのは、第3回専門家会議選挙に9名の女性が、また第4回専門家会議選挙に10名の女性が立候補の届け出をしたものの、専門家会議が旧国会議事堂(現在ここに、専門家会議が置かれている)の扉を女性たちに開放することはなかったことである。
その一方で、専門家会議選挙法ならびに同内規に触れた上で、憲法には立候補者が「男性」であることは強調されていないと指摘する人たちもいる。それによると、
・イラン・イスラーム共和国体制を信じているか、
・政治的・社会的な経歴に悪しき点がないか、
・政治的・社会的な見識があるか、
・今日の諸問題に通暁しているか、
・敬虔さや倫理的信頼・適正さで知られた人物か、
・一部のイスラーム法学上の問題について合理的推論を行い、〔国を〕指導する資格を有した「イスラーム法学者の後見人」〔※最高指導者のこと〕を見つけ出すだけのイジュティハード(イスラーム法を演繹する能力)があるか、
だけが専門家会議選挙の立候補者らに求められる条件だというのである。
※訳注:上記の記述について正確を期すならば、憲法には専門家会議の議員になるための要件に関する言及は一切なく、被選挙人の条件は専門家会議選挙法および同内規に記述されており、上記の条件も同法・内規に言及されたものである。なお、「国を指導する資格を有した『イスラーム法学者の後見人』を見つけ出す」とは、現最高指導者が死亡するなどして職務を遂行できなくなった際に、最高指導者に相応しい人物を次期最高指導者として選び出すことを意味している。
確かに専門家会議議長で護憲評議会のイスラーム法学者委員の一人であるアーヤトッラー・モハンマド・ヤズディーが、チャードル〔※全身を覆うタイプのイスラーム服〕を着用せずに、専門家会議選挙への立候補の届け出をした女性がいたことに大いに反発したことはあった。しかし、護憲評議会は最終的に、〔立候補者らの〕イジュティハードを測るための試験に参加するよう、6名の女性に呼びかけ、女性が専門家会議選挙に参加することは許されないとする議論に対し、永久かつ一気に終止符を打ったのである。
なお、試験に招待された女性たちは男性らと肩を並べて(もちろん、男性らとは別の部屋で)、筆記試験に参加したものの、選挙の舞台に正式に進出する資格が認められた女性は誰もおらず、第5回専門家会議選挙は「レジャール」の間での争いに止まったのであった。
つづく
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( 翻訳者:SHN )
( 記事ID:40218 )