アンタキヤ・ローマ遺跡に「人生を楽しもう!」モザイク出土
2016年04月23日付 Hurriyet 紙

今日(4月22日)、アナドル(AA)通信社が報道したニュースが驚きを生んだ。アンタキヤで行われている採掘作業において、ギリシア語で“明るくあれ、 君の人生を生きろ”と書かれたモザイク画が見つかった。ハタイ考古学博物館に勤める考古学者のデメト・カラ氏は、発見されたモザイクに関し、「トルコで他に類を見ないモザイクです。イタリアにこれと似たモザイクがありますが、(今回発見された)このモザイクは、より大きい。紀元前3世紀のものであるということから、重要です」と述べた。

アンタキヤでは2012年、ロープウェイ建設計画を進めている際に、(その地に)歴史的遺構が発見され、イプリキ市場周辺において保護採掘作業が開始され、新たな遺構などが確認されていた。ハタイ考古学博物館に勤める考古学者のデメト・カラ氏は、当該地域において2012年に発掘作業を開始したこと、また2013年以降も作業を継続しており、今年も文化観光省の承認のもとに採掘作業を遂行していたことを述べた。現在採掘作業が行われている場所は、ローマ時代にはアンティオキアとして知られていた古代都市の中の街区であったと述べたカラ氏は、当該地域が中世からローマ・ヘレニズム時代に至るまでの重層的な場であると 語った。

アンティオキアがローマ時代、世界第3の都市であったと主張したカラ氏は、また以下のように続けた:
「アンティオキアは、非常に重要な、豊かな都市です。当時、その地においてモザイク学校やアンティオキア特有の貨幣鋳造施設がありました。ガーズィアンテプにあるゼウグマが、この地で育った親方たちが育て上げた人々によって作られた可能性すらもあるのです。アンティオキアのモザイクは、世界的に見ても重要なモザイクです。採掘現場の石畳の通りは、クルトゥルシュ通りに続く古代ローマへの道と並行して伸びています。これについては、我々のアドバイザーでもあるムスタファ・ケマル大学の考古学学部講師のハティジェ・パミル博士による、アンティオキアの都市に関する科学的な分析があります。」

世界的に類を見ないモザイクのうちの1つがハタイ県で発見されたこと、そのモザイクにはギリシア語で“明るくあれ、君の人生を生きろ”と書かれていたと述べたカラ氏はまた、以下のように話した:
「パミル博士は、それを『骸骨モザイク』と名付けました。また、モザイクに関して行った科学的分析の結果、紀元前3世紀における、とある住居の食卓に位置していたモザイクであると結論付けました。モザイクは3つのパートに分かれています。黒いタイルの上に作られたガラスのモザイクです。ローマ時代のエリー ト階級間において、社会活動として2つのことが非常に重要でした。1つはハマム、そしてもう1つは夕食です。モザイクの1つ目のパートでは、1人の黒人が、棒を使って火をつけています。これはハマムを象徴しています。真ん中のパートでは、日時計と、それに向かって走る服を着た若者、そしてその後ろには髪 の毛のない使いの者がいます。日時計は9時から10時の間を示しています。9時というのは、ローマの人々にとってハマムの時間です。10時には、人々は夕食に間に合わなくてはなりません。もし間に合わなければ、それは非常に失礼なこととみなされていたのです。真ん中のパートにはこのような解説があります。モザイク画上に、食事に遅れたことを示す文言が書かれています。ほかにも、時間という概念を説明している部分があります。最後のパートには、リラックスした様子の骸骨がいます。手には酒のカップを持ち、傍らにはパンと、そのそばにはワインの入ったポットがあります。そこにはギリシア語で、“明るくあれ、君 の人生を生きろ”と書いてあるのです。トルコでは類を見ないモザイクです。イタリアにはこれと似たモザイクがあります。しかし、このモザイクはより大きい。そしてプレート上の一部分を占めており、また紀元前3世紀のものであるといったことから、重要なものです。」

カラ氏はまた、現在ハタイ広域市の支援のもとに、当該地域で発掘作業を続けていると述べた。

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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:40316 )