ガザ:SNSが招く離婚危機
2016年04月25日付 al-Quds al-Arabi 紙
■シャリーア法廷:インターネット・Facebookの悪用はガザでは離婚のケースの原因となっている
【ガザ:本紙】
ガザ地区に住む夫婦の離婚や不仲の件数が増加していることについて、Facebookをめぐる口論が原因であるという説が、SNS上で広く物議を醸した。一方、結婚と離婚の状況把握の責任者であるシャリーア法廷最高委員会は、こうした議論を否定した。
記者会見の中で、同委員会の委員長であるハサン・ジュージュー師は、Facebookをめぐる口論を原因とする離婚がガザ地区で40件あることを受け、SNS上の活動家たちが数時間に渡って議論した情報の妥当性を否定した。
ジュージュー師はこの問題について、ガザ地区では、ほかの地域と同じようにSNSや電子技術の運用及び使い方の不適切な人々が複数いる。このことが離婚という事態を招いているのかもしれないと述べた。現状を説明するに際し同師は、シャリーア法廷最高委員会がインターネット、特にFacebookの不適切な利用についてのみ語ったとする一方で、ガザにおいて同委員会は結婚・離婚状況を把握する責任者である旨を述べたうえで、インターネットの不適切な利用に起因する離婚状況を特定する統計は、これまで一切ないと強調した。
同委員長は、正確な人数が特定されることなく、SNSの不適切な利用を原因とする離婚が指摘されたと述べた。また、「私たちは離婚が一般的に問題であると指摘しただけであって、あらゆる手段で私たちが解決にあたっている現象とは言っていない。」と発言した。同委員長は、最新の通信技術は諸刃の剣であるとし、その悪用が離婚を招くかもしれないとしながらも、正しく使われなければならないとの考えを示した。広く議論の的となった彼の発表によれば、人間、特に既婚者は時々「非合法」な行動を取る。これが、問題の発生する主因だという。
(後略)
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( 翻訳者:青木優奈 )
( 記事ID:40332 )