国会議長「世俗主義は新憲法から排除されるべし」
2016年04月26日付 Hurriyet 紙


副大統領で国会議長のイスマイル・カフラマン氏は、「新憲法では、世俗主義に言及すべきではない」と述べた。カフラマン国会議長のこの発言に対し、ケマル・クルチダルオール共和人民党(CHP)党首が「国境を越えてロケット弾が降ってきているがあなたの唯一の懸念は世俗主義だ」と反発した。

カフラマン国会議長は、イスタンブル大学講堂でイスラム諸国学識者・作家協会(AYBİR)が開催した「新しいトルコと新憲法」との題目の会議で発言し、以下のように語った。

「(新)憲法が過大評価されることは大きく間違っている。憲法を社会になじむようにしようとしている。1982年憲法を準備した委員会には、シェネル・アクヨル氏も含まれていた。私は彼自身に、「ムスリムの国なのに、なぜ憲法はアッラーの名のもとに始まっていないのか?」と質問をした。彼は、「我々はアッラーの名のもとで始めたが、委員会が削除した」と答えた。

「現行の憲法はいかなる箇所にもアッラーの言及がないが、1982年と1961年の憲法は、信心深い憲法である。なぜか?宗務大臣が行政のうちに存在するからだ。宗教上の祭り(バイラム)は、公的な祭り(バイラム)なのだ。宗教教育は必修であり信仰に基づく構造がある。したがって、世俗的ではなく宗教的な憲法なのだ」。

「新憲法においては、世俗主義の言及は一度もあってはならない。世界で世俗主義に言及している憲法はフランス、アイルランド、トルコにある。(そのほかの国は)言及されていない。それを好きなように解釈しようとするひともいる。このようなことはあってはならない。我々の憲法は宗教を排除しないことが必要だ。ムスリムの国家として、どうしてその私たちが宗教を一掃し、撤回する状況にならなければならないのか?私たちはイスラムの国家です。そのためより信心深い憲法を制定する必要がある。」

■「国境を越えてロケット弾が降っているが、あなたの懸念は政教分離だ」

ケマル・クルチダルオール共和人民党(CHP)党首は、国会議長の「世俗主義(の言及)は新しい憲法ですべきではない」との発言に対し、「国境からロケット弾が降っているのに、あなたの懸念は世俗主義だ」と反発した。
カフラマン国会議長に対し、国会本議会でもCHP会派のレヴェント・ギョク会派副代表が、「(国家の)創設者の意志に対する国会議長からの激しい攻撃だ」との発言で反対の意を表明した。公正発展党(AKP)会派のナジ・ボスタンジ会派副代表は、「AKP会派は、世俗主義との問題は何もない」と語った。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:40335 )