エジプト:観光大臣がドバイで観光アピール
2016年04月27日付 al-Hayat 紙

■エジプトは「アラブ・トラベル・マーケット・エキシビション」で観光部門を宣伝する

【ドバイ:ダラール・アブー・ガザーラ】
 
エジプト観光大臣のヤフヤー・ラーシド氏が、昨日ドバイではじまった「アラブ・トラベル・マーケット・エキシビション」(開催中)において宣伝・広告キャンペーンを行っている。これは、昨年10月に発生したシャルム・エル・シェイクからロシアに向かうロシア機の爆破事件や、先月ルクソールからキプロスに向かう飛行機のハイジャック事件後の数ヶ月間にエジプト観光業が失った観光客を回復することが狙いだ。

観光部門の多数の企業人代表団を引き連れてきたラーシド氏は、これら二つの事件がエジプト観光にもたらした悲劇的緊急状態を隠そうとしなかった。「エジプトは世界を代表してテロと戦い、世界を代表してこの〔観光〕部門の推進をしていく」と強調した。また、エジプトがテロ行為にさらされている唯一の国ではなく、西欧諸国もまたこの種のテロに遭っていると指摘した。

ラーシド氏は本紙への話の中で、以下を強調した。「エジプト観光業界は、世界的・地域的航空会社の大半がシャルム・エル・シェイク行きの便を停止した後の苦境の中にある。また、いくつかの国は国民にエジプト行きを〔止めるよう〕警告している。その結果、今年の第1四半期の観光収入は65%減少し、5億ドルに達しなかった。去年の同一時期には15億ドルを超えていたのだが。」

ラーシド氏は、「エジプトは世界の母」のスローガンのもと、「ドバイ・アラブ・トラベル・マーケット・エキシビション」で観光宣伝キャンペーンを行う中で、湾岸人観光客を可能な限り多く引きつけ、シャルム・エル・シェイク行きの便を中止していた地域的航空会社と再開について交渉し、シャルム・エル・シェイクやルクソール、フルガダへの団体旅行を組織する地域的航空会社との協力体制の協議を進めようとしている。

ラーシド氏の説明によれば、同氏は直近の数日間ですでに12社の世界的航空会社と面会し、これからエキシビション期間内に8社の地域的航空会社と面会する予定で、そこで国内すべての観光地に向けた旅行の協力・援助によるエジプト観光支援を話し合う。ラーシド氏の指摘によれば、アラブ人観光客は全般に、とりわけ湾岸人観光客は、エジプトにおけるさまざまな事件の発生に影響されなかった。というのも、今年の第1四半期にはアラブ人観光客の数が50%増加したからである。その内訳は10万8千人がサウジアラビア人で、8万3千人がクウェート人、1万5千人がアラブ首長国連邦人、3万3千人が他の湾岸諸国からの観光客で、さらに8千人がレバノン人、1万8千人がヨルダン人であった。

ラーシド氏は、今年エジプトに1千万人の観光客が来ることを期待している。昨年〔2015年〕の観光客は930万人、2014年は980万人だった。ただし、ロシア機爆破事件の後、観光客の〔増加〕率は5%減少し、第1四半期もその影響が続いているため、ラーシド氏は2016年に観光業は悪化すると言わざるを得なかった。

同氏はまた、「エジプト戦略計画は、観光部門が関係するところでは、観光推進のためのウェブサイトの展開や、SNSサイトやあらゆる最新メディアを通じた個人や団体のための航空券やホテル予約のサービス提供とそれらの促進を含んでいる」と述べた。このウェブサイトでは15の言語が利用でき、世界の購買力の65%に相当する若い世代に訴えかけるものとなる。加えて、この計画が「観光インフラや観光商品の発展と、観光・娯楽・文化・音楽・芸術の祭典の実施を含み、エジプトにおいて観光がライフスタイルになることを目指している」ことを明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:城戸優希 )
( 記事ID:40379 )