パレスチナ:検問所でのパレスチナ人姉弟射殺の真相は?
2016年05月02日付 al-Quds al-Arabi紙


■イスラエル紙がカランディヤ検問所での二人のパレスチナ人の処刑を撮影した記録の秘匿を明らかにする

【ラマッラー:ファーディー・アブー・サアダー】

イスラエル占領警察は、エルサレム北部のカランディヤ軍事検問所において、占領部隊がパレスチナ女性とその弟に発砲し、殺害したことを証明する映像記録の公開を拒否した。二人はそのとき攻撃するそぶりを見せていたとされるが、一方で、二人はその場にいた占領者に対していかなる危険もなしてはいない中で殺害された、とする目撃証言もある。

イスラエル警察当局によれば、二人のパレスチナ人のマラーム・サーリフ・アブー・イスマーイール(23歳)とその弟のイブラーヒーム・サーリフ・アブー・イスマーイール(16歳)は、先週の水曜日〔4月27日〕に同検問所を通過する際に警察職員から疑いをもたれ、停止するように要請されたが応じなかった。

そして、警察当局の主張するところでは、マラームは正面にいた警察職員にナイフを向けたため、警察が彼女に発砲し、次いで、姉の後ろについて進もうとした弟にも発砲した。しかしパレスチナ人の目撃者たちは、別の状況を証言した。彼らの言によれば、二人の姉弟はいかなる脅しのそぶりも見せておらず、警察職員からも離れていた。また、二人は、ヘブライ語で行われた警察職員からの警告を理解してもいなかった、という。

イスラエル紙『ハアレツ』は、イスラエル警察当局の情報筋の言葉として、事件の瞬間を収めた映像記録は、取調べ資料であるという理由から公表することができない、と報じた。また同紙によれば、過去には、警察が自ら同様の事件の映像記録を公表し、警察職員の行動を正当化するための説明として利用されたことがある。

警察によれば、エルサレム北部の占領地区のカランディヤ検問所にいた警察職員たちは、検問所の中の自動車専用地区を歩いている二人の姉弟を目撃した。マラームは歩きながら片手をカバンに入れ、弟は両手を背中の後ろにして歩いていた。警察の話では、その姉弟は警察職員らの間に疑いを引き起こしたという。そしてマラームはナイフを引き抜いて、一人の警察官に向けた。その警察官はいかなる負傷を蒙ることはなかったが、その場にいた警察職員らは姉弟に向けて発砲し、殺害した。

警察の話に従えば、二人の遺体を調べたところ、イブラーヒームの所持品から2本のナイフが発見された。しかし警察の話は、その場に居合わせた目撃者たちの証言と矛盾している。同紙によれば、事件現場で撮影された写真は、道に広げられた二人の遺体を写しており、それらは検問所の警備地点より約15メートルは離れており、普段警察職員やイスラエル警備兵が立ち止まらない場所にあった。

「ジョイント・リスト」所属のクネセト〔イスラエル国会〕議員であるドヴ・へニーン氏は、モシェ・ヤアロン国防大臣とギルアド・エルダン内務大臣と面会し、この事件のすみやかな取調べの実施と、イスラエル占領軍の手元にあるビデオ記録の公開を要求した。ヘニーン氏は、「検問所にはカメラのネットワークがあるにもかかわらず」、事件の映像記録はこれまで一切公表されたことがない、と述べた。

なお、殉教者のマラームは2児の母である上、妊娠中であり、このときは許可を得た上で占領地エルサレムのマカースィド病院に向かう予定であったという。

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(翻訳者:福島大智)
(記事ID:40381)