サウジアラビア:国外における若者たちの支援活動
2016年05月16日付 al-Hayat 紙


■サウジアラビア人の若者たちが国外での支援活動の経験を語る

【リヤド:本紙】

あなたはあなたの日常生活の出来事の一部分であり、あなたが体験する全ての細かい事象の一部分である。車で混雑した通りにおける怒りの一部分でもある。毎日の経済的な負担や、小規模あるいは大規模な仕事上の問題の一部分でもある。あなたが共存する全てのものが、あなたの人格に反映する。あなたと共にあなたの家へ戻り、あなたの全人生に影響を与えるのである。しかし、厳しい寒さと貧しさに苦しむ国での支援活動の経験は、あなたの人生を再形成するかもしれない。これは、サルマーン国王救援・人道支援センターの活動に参加した人々が感じたことだ。

「話はイエメンから始まる」とハマド・ファドリーさんは語る。「わたしの前で立ち止まり、食糧バスケットを求めて震える手を伸ばしたその子どもは、寒さと飢えの中で暮らしていた。彼の手に触れるやいなや、彼がどんな寒さの中で暮らしているのかを感じた。一目で、彼は病気で、空腹の下で寒さに耐える力を付けることを願っているのだと思った。彼は食料を手に取ると、走って去っていった。しかし、彼のイメージは私の心を離れなかった。食料を得るために並んで待っている人々の混雑の中、再び彼を探した。そしてとうとう彼を見つけた。彼は他の子どもたちと中身を分け合うために、バスケットを開けていた。彼は自分が生きている状況にも関わらず、自身のことを省みなかった。その瞬間に、やがて子どもたち一人一人が食料を手に入れるであろうにも関わらず、お腹を空かせた彼らに食事を分けることを決めたのだった。」

この出来事のあと、ファドリーさんにとっての親切の概念が変わった。サルマーン国王救援・人道支援センターの活動で初めて渡航した際、彼はイエメンのソコトラ島へ向かう軍用機に搭乗した。島の住民たちは地域を直撃したサイクロンの影響で、破壊と寒さと飢えに苦しんでいた。

ファドリーさんは言う。「私たちは、他人を助けるためにそこに赴くのだと思っていた。しかし帰ってきて、ソコトラ島の子どもたちが私の人生を変えたと確信した。子どもたちの目から飢えを知ることはつまり、自分が受けている恵みを確認するということだ。私にとって、今日ダイニングテーブルの上に置かれているすべてのものが、お金でははかることのできない恵みである。」

(後略)

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( 翻訳者:松本悠里子 )
( 記事ID:40629 )