ヨルダン:婚活に励むヨルダン人男性の味方「フェイクゴールド」
2016年06月04日付 al-Quds al-Arabi 紙
■「ロシアの金」がヨルダンの未婚率を下げる
【アンマン:本紙記者アーヤ・ウルヤーン】
厳しい不況と結婚費用の高騰により、ヨルダンにおける男女の未婚率が増加している。ヨルダン社会では「ロシアの金」として知られているフェイクゴールドが婚活を終える切り札として認められつつある。特に結納品は、伝統的部族社会における結婚ではいまだに重要な条件の一つであるが、多くのヨルダン人男性は金価格が高いことや就業機会の少なさから、世間体を保つ目的でフェイクゴールドを買い求める。しかしながら一部にはこのように偽物の「金の結納品」へ群がることを「策」だと呼ぶものも出始めている。とりわけ花嫁の家族が、花婿の持参した金が本物でないことに気が付き、離婚に結び付くというケースが多発している。
アンマンに店を構える金商人、アブー・ムハンマドは次のように語る。「フェイクゴールドは作りも見た目も純金と変わらず、その精巧さと美しさは純金に匹敵します。純金細工よりも優れたデザインやモデルのフェイクゴールドもあるほどです。こうしたことから、私たちのお客様は多様で、富裕層から中間所得層、貧困層のお客様まで私たちの店舗に足を運んでくださるということがお分かりいただけるでしょう。」
サミーヤの意見も彼のものとたがわない。フェイクゴールドをアクセサリーとして買うことを主張する。「私は本物の金でもフェイクでも同じ目的を果たすと思います。私は金を買うために巨額を投じたことはありませんし、そのおかげで借金をすることも、泥棒の被害に遭うこともありませんでした。」彼女はこう続ける。「目的はアクセサリーなのです。それにどうして巨額を投じましょうか?人前ではフェイクゴールドも本物と同じように見えるでしょう。」
(後略)
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( 翻訳者:青木優奈 )
( 記事ID:40633 )