レバノン:ラマダーンの人気ドラマの「パロディ」化
2016年06月15日付 al-Hayat 紙

■「バーブ・ハーラ」……「風刺的模倣」は抑圧者であり被抑圧者でもある

【ベイルート:アミーン・ハマーダ】

今年のラマダーンに第八シーズンが放送され、放送開始から10年目となった連続ドラマ「バーブ・ハーラ」(スライマーン・アブドゥルアズィーズ脚本・会話構成、ナージー・トアマ監督)の人気について、意見を異にするものはいないだろう。物語は、イスラエル占領軍のスポークスマンであるアフィーハーイ・ダライーが悪意のある帰化措置を大衆に訴えるところまで進んでいる。

しかし、その人気は過去のものであるシリアのドラマシリーズを消費している時点で遅れを見せており、最近の物語はほとんど元の作品の「パロディ」になりさがっている。初期に出てきた俳優を長く使い続け、キャラクターやその個性を生き返らせ、死なせるという「安易な」変更を多くとりいれ、第八シーズンまで眠っていたような他のドラマ的要素を捨てて、コメディー的なものへと本質を変えようとしている。それとともに、同じような事件が繰り返し起こり、新たな歴史的間違いが見つかる。「文明」の掛け声により放たれる批判の矢に対して、時に誤り、時に正しく、相手を満足させる力を失っている。

このドラマは、ジョハー〔訳者注:アラブ世界で有名な滑稽話の主人公。トルコ世界のナスレッディン・ホジャ〕と息子とロバが悩まされた人々の嘲笑に悩まされている。SNSを通じてこのドラマをもとにした冗談話が、朝も晩も容赦なくなされている。

(後略)

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( 翻訳者:柳井丈司 )
( 記事ID:40687 )