アメリカ:「絵文字」が招いた脅迫容疑
2016年06月18日付 al-Hayat 紙

■「インスタグラム」への投稿が理由で学校脅迫の容疑にかけられたアメリカ人少女

【ドバイ:マナール・ラヒーミー】

表現の記号である「イームージー」〔訳者注:日本語の「絵文字」が外来語としてアラビア語に入っている〕は、何百万人ものインターネット・ユーザーにとって、自身の状態をコミカルに表現するための言語として、なくてはならないものになっている。しかし、ある12歳の少女は、自分が使った絵文字によって、警察が自宅に来ることになるとは思いもよらなかった。

彼女は「火曜日、図書館で会おう」と自身のインスタグラムに投稿し、この一文に「拳銃」「爆弾」「ナイフ」の絵文字を付けた。これを受けて、ヴァージニア州フェアファックス市警は、少女に対して、学校の安全を脅迫した容疑をつきつけた。

すでにアカウントの所有者に関する捜査令状が出されている。これによれば、少女は成人男性の名前を用いてアカウントを登録し、その「IP」アドレスを通じて12歳の少女が浮かび上がってきたのである。取調べの後、少女は自らがなしたことを認めた。警察は動機を明らかにしていない。

少女の母は「ワシントン・ポスト紙」を通じて、娘が一部の同級生から嫌がらせを受けており、それに対してこのようなことをした、と述べた。

過去にニューヨーク市の陪審員は、同様の案件において、「警察官の隣に武器」の絵文字は警察官に対する現実の脅威だと判断した。

アメリカの弁護士によれば、このような絵文字は真剣に受け止められるべきであり、脅迫のために人がそれを用いた場合には証拠として提示されるものである。専門家によれば、最大の問題は、絵文字を実際に脅迫を意図して用いているのか、それとも冗談なのかがわかりにくい点にある。

今回の事件は、絵文字が脅迫や嫌がらせ、罵倒として用いられる、急増する諸事件の一つである。アメリカの警察や裁判所は、この新しい言葉にどのように対処するべきか、理解の試みを続けている。

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( 翻訳者:大橋夏子 )
( 記事ID:40702 )