イエメン:内戦の女性への影響
2016年06月26日付 al-Hayat 紙

■イエメン女性たちは戦争に志願し、学業も疎かにしない

【サナア:アリー・サーリム】

女子学生アブラール・マンスール(20歳)は、タイズ県(270キロメートル地点)の最も著名な人民抵抗軍事組織である第35旅団の女性部隊に参加している。一方、リハーム・バドル(27歳)は、抵抗組織の負傷者支援のための実地ボランティアとして働いているが、戦闘地域に移動したことにより自らの命を危険にさらすことになった。イエメン女性たちは、この国で起きている紛争の一部になりつつあるが、それにもかかわらず、いまだに社会の周縁的地位から抜け出せないでいる。

イエメンで起きている内戦は、戦闘地域への参加や武器の保持・訓練のような新たな役割を、女性に課している。暴力は男性の独占物ではなくなり、女性にも関わるものとみなされるようになった。戦闘地域において女性が武器を持つことに加え、女性の言動や振舞いにも暴力性が見られるようになってきた。ついにはサナアにおいて、フーシー派およびサーリフ派民兵の女性従軍者が男性活動家に暴力をふるうという事件が記録された。同様に、女性の暴力は同じ女性にも向けられる。今月上旬のサナアではフーシー派の刑務所に収容されているジャーナリストの母や親族女性たちが抗議デモを行ったが、反乱軍〔フーシー派〕民兵の女性従軍者の一団がデモの女性たちに暴力をふるった。

1994年夏の第一次内戦と異なり、14ヶ月以上も継続している今回の内戦は、戦闘地域に女性が存在することを特徴とする。しかしそのような存在にもかかわらず、女性は政治世界と意思決定において依然として周縁的で、その伝統的な公的状況から脱することがないように見える。

普通科高校卒業者であるアブラール・マンスールによれば、彼女の部隊の女性人員は70人を超えない。アブラールが本紙に語ったところでは、彼女は武器使用の優れた訓練を受けたにもかかわらず、彼女および同旅団の人員は予備兵のままにされ、今日に至るまで実際の戦闘には参加したことがない。

アブラールが参加している部隊に加え、抵抗側はタイズ県に女性警察部隊を創設した。その職務は、フーシー派民兵が身を潜め、武器を隠している可能性がある家屋の捜査や、女性の衣服をまとったフーシー派反乱兵が隠れている可能性がある車の捜査である。なお、武装抵抗への女性の参加は、イスラーム諸派に属する地域ではない場所に限られている。

(後略)

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( 翻訳者:後藤望 )
( 記事ID:40753 )