国連:レバノン問題の解決のためイランとサウジアラビアの協力を訴える
2016年07月09日付 al-Quds al-Arabi 紙

■レバノン駐在国連特別調整官:イランとサウジアラビアはレバノンの政治危機の解決に対して協力しなければならない

【ニューヨーク:アブドゥルハミード・スィヤーム】

レバノン駐在国連特別調整官であるスィグリッド・カーグ氏は、サウジアラビアとイランの両国に対し、2年以上にわたってレバノンで起きている政治危機の解決に関する合意を訴えた。

カーグ氏はレバノンの状況に関して、非公開の協議委員会において国連安保理に状況報告を行い、このような争いの局面においては、レバノン国家の統一と治安の安定化のための警戒、そしてレバノンの安定が重要だと強調した。またこのように治安が脅かされている状況において例外的な任務を行っている軍や治安部隊など、さらなる援助を必要とする諸領域を指摘した。同氏は、安保理のメンバーとの議論の中で国連決議1701号の執行・治安の安定・平和構築に重きを置き、当事国が国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)の庇護によって平和的に情勢の鎮静化を図っているにも関わらず、イスラエルが同決議に対する違反行為を続けていると指摘した。

カーグ氏は安保理に対する報告後に記者会見を開き、安保理に対し、国家機関の腐敗の恐れに直面しているレバノンの政治危機の解決に励むようにリヤドとテヘラン(サウジアラビア・イラン両国)を説得するための支援を求めたと述べた。また「国家機関の腐敗は共和国大統領の選出の失敗のみならず、基本的な政治的決定能力の停滞を招き、さらには内閣が会議を開く力を持っていると見なされなくなった」と付言した。同氏は「私は既にレバノンの政治危機の解決に努力するよう両国に要請しており、安保理のメンバーの中でこの件に関して両国と対話する国があると考えている。私自身もこの目標の実現のために両国と接触しているところだ」と語った。

(後略)

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( 翻訳者:阿部光太郎 )
( 記事ID:40838 )