エネルギー相が警告「無節操な水の消費がイラン文明の存続を脅かしている」
2016年07月27日付 Iran 紙
水の価格は国民に、好きなだけ使っていいというメッセージとなっている!
【イラン紙9面】国の水資源は、地下資源と同様に日々やつれていくばかりだが、その一方でその消費量はつねに増え続けており、新記録を更新している。しかし何故、干ばつと闘っている国において、消費者たちはいつもより多くの水を求めてしまうのだろうか。専門家らの考えでは、この消費量は少なくとも世界標準の2倍であり、無節操な水の消費は明らかだという。
これに関してエネルギー相は、水の売値の低さが、人々が水の消費に節度を守ろうとしない原因になっているとし、そのためにイラン文明の命脈も脅かされていると指摘している。
ハミード・チートチアーン・エネルギー相は、「水、経済、保健衛生、そして自然環境」を掲げて昨日開かれた第1回「水の経済国民会議」において、水問題が危機的状況にあることに遺憾の意を表明した上で、〔‥‥〕水の価格が是正されない限り、「もっと使ってよい」というシグナルが消費者たちに対して点灯し続けることになるだろうと指摘した。
同氏は、再生可能な国内の水資源量が近年、目に見えて減っていると指摘した上で、「現在、再生可能な水資源量の86%が利用されているが、この数字を60%にまで減らさねばならない」と述べた。
同氏は国の平均気温が2度上がったため、現存する〔水〕資源の蒸発に拍車がかかっていると指摘した上で、「1300億立方メートルあった再生可能な水資源は、今や長期的な平均値で1160億立方メートルにまで減少しており、近年はこの量よりもさらに減ってきてしまっている」と述べた。
エネルギー相は、イランにおける降雨量は世界平均の3分の1であると指摘した上で、「国の〔年間〕平均降雨量は250ミリメートルから243ミリメートルにまで減少している」と述べ、さらに「気候変動のために、国内の気温は2度上がり、平均蒸発量も増えている」と付け加えた。
農業用水はほぼタダ
チートチアーン氏は、持続的発展の実現と水資源の保護のためには節水が必要だと強調した上で、「今の水の価格では、〔水の〕消費を抑える役には立たない」と続け、「国内の水価格はあまりに低く、誰も節水にお金をかけようとしない」と付け加えた。
同氏はさらに、「農業用水の値段はタダも同然だ」と付け加えた。
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( 翻訳者:IM )
( 記事ID:41033 )