FITCH社、トルコの信用格付け発表
2016年08月20日付 Hurriyet 紙

国際的な信用格付け会社であるフィッチ・レーティングスはトルコの格付けを据え置き、投資可能な水準でとどまった。格付け見通しは安定的からネガティブへ引き下げた。

信用格付け会社のフィッチ社は、大きな関心が寄せられていた信用格付けに関して発表を行った。

■見通しは変更

フィッチ社は信用格付けについては据え置いたが、信用格付けの見通しについては安定的からネガティブへと引き下げた。

同社から発表された内容では、「外部の脆弱性が大きいが、負債の資金調達は柔軟である」との見解が述べられた。

また、フィッチ社の発表では続けて「経済成長率の低下から、今後の成長に対する見通しも下がった。中央銀行やその他の銀行は、金利に関して繰り返される圧力に直面している」と述べられた。

格付け見通しの変更後、フィッチ社によるトルコの格付けはBBB-(トリプルBマイナス)でネガティブ見通しとなった。

■投資可能な水準は維持

それでも尚、トルコは投資可能な国家水準を維持している。

フィッチ社は、この見通しを再び安定的に引き上げるための条件も発表した。そこでは「経済における構造的な問題を改善するための改革が行われることが、見通しを再び安定的へと見直すことへ繋がるだろう」と述べられた。

■今回の格付けに対する意見

マフフィ・エイルメズ教授は、今回の決定を受けてコメントをアップしたツイッターの中で「フィッチ社が、トルコの格付けをBBB-のネガティブに引き下げた。見通しがネガティブへ変わったとはいえ、格付け自体はいまだ投資可能な水準にある」とコメントしている。

また、野村証券新興国市場戦略アナリストであるティモシー・アッシュ氏は、この決定後に今回の格付けに対して「予想されていた通り、フィッチ社から合理的かつ賢明な判断が出された」とコメントした。

そしてキャピタルFXの研究専門家であるエンヴェル・エルカン氏は、以下のように発言した。「信用格付けが据え置きされたという観点からは前向きな結果となったが、見通しが引き下げられたという面からはマイナスな知らせであるとして捉えなければならない。今回の見通しの引き下げは、『下り坂』になる前にトルコにイエローカードを示しているような状況であると考えられる。つまり、トルコは今後その動向を監視され、以降の期間における発展等がその観察下におかれるということだ。われわれは今回の結果を、限定的でネガティブな知らせとして捉えている。そもそも重要なのはトルコの格付けが『投資可能な』水準で据え置きされたことであるが、今後1年から1年半の間は信頼性と信用という観点から非常に良いパフォーマンスが必要とされるだろう。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:41082 )