国立劇団、今後は国内作品だけを上演?
2016年08月29日付 Cumhuriyet 紙
10月4日、8つの劇を65の劇場で上演する予定で始まる国立劇団の団長を務めるネジャト・ビレジッキ氏は、今年は国内作品のみを上演すると話した。氏は「人道主義的・民族主義的芸術家である我々は、国民的、最新的感情を高め、国家の統一に貢献するため、今年は、国内劇だけを上演します。」と述べた。
今年は「トルコの緞帳がトルコの劇団で開かれる」をスローガンに、新シーズンを始める国立劇団では、一部の国内作品が非上演になることも発表されている。上演される予定の劇のうち明らかになっているものは次のとおり。
―アフメト・ハムディ・タンプナルの同名作品が、ケナン・ウシュクにより劇場版にされ、監督をヌルルラフ・トゥンジェルが務める「平穏」
―レジェップ・ビルギネル著作、ザフェル・カヤオヤイ監督「ユヌス・エムレ」
―ナヒット・スール・オリック著作「転落」
加えて「ムラト四世」「大統領か、ワタリガラスの腐肉へ」そして「ニックネームはゴンジャギュル」などといった過去にすでに上演されたことのある、多くの国内作品が上演される予定である。
■「国民の連帯」のために
国立劇団の団長であるネジャト・ビレジッキ氏は、国立劇団は「この非人道的な(クーデター)攻撃とは無関係には活動ができないこと」を断言し、「人道主義的・民族主義的芸術家である我々は、国民的、最新的感情を高め、国家の統一に貢献するため、今年は、国内劇だけを上演します」と述べた。
■リストを用意、調査が始められる予定
この件について「soL」誌に話した劇作家であり、soLの著者執筆者の一人のオルハン・アイドゥン氏は「絵付きオスマン帝国史」と「行き止まりの道」が中止となったことに言及し、ビレジッキ氏が地域担当マネージャーに電話をかけ、劇のけいこの中止を求めたと述べた。
国立劇団とその他の劇団のリストの中で、長年存在してきた劇が「クーデターを想起させる」という理由で禁止となってしまったと話すアイドゥンは、これは「禁止主義的」であり、そしてそれはトルコで初めてのことであると語った。
ビレジッキ氏を副監督に任命した(文化)省事務次官が、「ギュレン派」疑惑で逮捕されたとするアイドゥン氏は、ビレジッキ氏には、劇を禁止にする権限などないと述べた。
国立劇団副団長が地域担当マネージャーに何十人もの俳優を追い出すように求めたというオルハン・アイドゥン氏は、これは非合法であり、「ファシズム」であると強調した。
国立劇団以外でも、オペラやバレー、シンフォニー、合唱団でも追放者のリストが用意されているというアイドゥン氏は、すでに調査が始められていると述べた。オルハン・アイドゥン氏は「『芸術家』として、必要なことは何でもする用意がある」と言った。
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( 翻訳者:基 大海 )
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