トルコ、中国と原子力発電所合意
2016年09月03日付 Hurriyet 紙

エルドアン大統領は、中国の習近平国家主席と一堂に会した。中国・トルコ間でさまざまな分野での3つの協定が調印された。ベラト・アルバイラク・エネルギー大臣は、中国との原子力協定調印後、場所の選定が完了に近づいていると明らかにした。
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、昨日(3日)朝G-20サミットが開催される杭州で中華人民共和国の習近平国家主席と会談した。会談には、エルドアン大統領に同行してメフメト・シムシェキ副首相とメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、ニハト・ゼイベクチ経済大臣、ベラト・アルバイラク・エネルギー・天然資源大臣も出席した。

アルバイラク大臣が今年6月のG-20エネルギー大臣会合に出席した際に準備が最終段階に達していた中国との原子力エネルギー、再生可能エネルギー、火力発電に関する協力の調印が、昨日エルドアン大統領と習近平国家主席の確認の元行われた。

トルコ・中国合同経済委員会(KEK)の委員長でもあるアルバイラク大臣は、調印された協定に関する情報を述べ、3カ所目の原子力発電所の場所の選定も完了に近づいていると強調した。

―最初の2カ所の原子力発電所にはアックユとスィノプが選ばれた。3カ所目のための現地調査は最終段階に達した。どの地域になるか現在は発表できない。選択肢が机上に置かれ、高レベルの協議で戦略的な決定が下される。

場所の選定においては17から18の基準に従って行動が行われると述べた。

―断層線に原子力発電所が建設されることは議論になりえない。水路への距離、航空路の交点、軍事区域といった多くの基準がある。

トルコの2023~2030年に向けたエネルギーの設備容量計画に言及した。

―2023~2030年の目標において原子力は重要な位置を占める。2023~2030年期に設備容量が12万~15万メガワットに達することを計画している。1万~1万5000メガワットを原子力エネルギーから確保できる状態になる。

原子力エネルギーについてもはや時間の浪費を望まないと指摘した。

―日本と2つめの原子力発電所を加速させるための協定文書に調印する予定だ。さらに、アックユでも深刻な遅延が問題となった。アックユでも作業の加速のため(ロシア国営原子力企業)ロスアトムのチームがトルコにやって来る予定だ。

トルコには、1956年以来原子力エネルギーの夢があることを指摘した。

―しかし、我々の時代まで経済や政治、官僚主義の中で、各所に留められ、実現できなかった。大きな抵抗がある。60年に渡って世界中に「ハラール」な技術がトルコには「ハラーム」と言われているとすれば、そこにはトリックがあるということだ。各ロビーには何でも言わせておけばよい、トルコのエネルギー需要を安定させるためには原子力を持つことが必須だ。

トルコのウランの存在についても以下のように語った。

―イエローケーキとして知られるウランは、ヨズガト県ソルグン郡にある。5・6000トンの貯蔵が議題となっている。管理は外国の会社が行っている。トルコは原子力技術に移ると天然エネルギー以来インフラを整備している。改良するインフラが作られることも、第三国で運営されることもありうる。選択肢が検討されうる。

アルバイラク大臣は、3月後半に北京、上海、青島を訪問し、中国国家核電技術公司(SNPTC)とウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーの共同の原子力発電所で視察を行っていた。

米中共同のエネルギー巨大企業は、エルドアン大統領と習近平国家主席が見守る中行われた調印によって、トルコにおける3番目の原子力発電所計画の着手にさらに1歩近づいた…。

■300~400億ドル規模の高速鉄道が議題に

ベラト・アルバイラク・エネルギー天然資源大臣は、トルコ・中国合同経済委員会のトルコ側の長として、議題になっている輸送プロジェクトに言及した。

―我が国のビナリ・ユルドゥルム首相が交通大臣であった時期以来議題となっているエディルネ・カルス高速鉄道計画が問題だ。300億から400億ドル規模の計画だ。中国は、この計画の資金面でも重要な役割を演じたがっている。

エディルネ・カルス高速鉄道線が北京とロンドンに繋げるプロジェクトの重要な基礎であると強調した。

―このプロジェクトは現代のシルクロードの重要な一部だ。中国は、このプロジェクトを戦略的な意味で一番目に位置づけている。

■パトロンと労働者がともに中国へ

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領に中国公式訪問とG-20サミットで同行した代表団には、トルコ商工会議所連合(TOBB)のリファト・ヒサルジュクルオール会長とトルコ労働組合連合(Türk-İş)のエルギュン・アタライ会長もいた。

大統領の一行は、10時間半のアンカラから杭州への旅程でヒサルジュクルオール会長とアタライ会長が隣り合って移動する方向で座席を選んだ。2人の会長は、市民社会の団結についてしばしば共同事業を行っていたため、隣り合って旅をすることを歓迎した。

ヒサルジュクルオール理事長は、G-20サミットの一環で実業界を代表するB20で、アタライ総裁は労働組合の長を代表するL20で話す予定だ。

■中国とのKEKが7年の時を経てトルコに

ベラト・アルバイラク大臣は、近年中国を頻繁に訪れていることを強調した。2009年以来、すなわち7年に渡って、トルコ・中国合同経済委員会(KEK)の会合が行われていなかった。今年11月にトルコで開催する予定だ。

■客室には礼拝のスケジュールも

タイイプ・エルドアン大統領と同行の代表団が滞在したグランド・メトロパーク・ホテルの部屋では、細かい点が注意を引いた。

―ムスリムのために杭州では礼拝の時間が組まれた。

スケジュールには8月30日から9月5日まで毎日礼拝の時間がきっちり確保されている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:41163 )