人口政策実施に向けた国民的決意を
2016年08月25日付 Jam-e Jam 紙

【ジャーメ・ジャム紙1面:アリー・アクバル・マフズーン(人口学者)】

 人口は〔国の〕発展のための最も重要な要素の一つとして認識されている。もし我が国の人口が若々しさや活力を失ってしまい、こうした流れが続けば、国の発展に向けた流れにも遅延が生じ、あらゆる分野に取り返しのつかない傷跡が残るだろう。

 国の人口増加を阻む主な障碍の一つは晩婚化であり、その証拠に毎年のように、イランにおける結婚平均年齢が上昇している事態を、われわれは目の当たりにしている。

 現在、男性の結婚平均年齢は28.5歳、女性は約24歳に達しているが、大都市でのそれはこの数字よりもさらに高くなっており、大都市に住む若者たちは国の平均よりもずっと遅くに結婚している。

 もう一つの障碍は高齢出産であり、その原因もまた、晩婚化問題に端を発している。

 専門家らは35歳以上の女性の妊娠に起こり得る危険を警告しているが、まさにこのことが、多くの家庭が1人もしくは2人の子供で満足してしまう原因となっている。というのも、晩婚は無意識のうちに、家庭の子供の数を減らしてしまうからだ。

 また、国内の離婚率も懸念すべき状況にあり、この問題もまた、人口増加をめぐる問題に影響を与えている。

 一年間に発生する離婚の約14~15%が、結婚生活1年目の夫婦によるものである。これに加えて、一年間に発生する離婚の約5割は、一緒に暮らし始めて5年以下の夫婦によるものである。なお、この5割という数字の中には、一緒に暮らし始めて1年目で離婚する夫婦たちも含まれている。

 社会で離婚が増加すれば、家庭が築かれ、〔女性が〕妊娠する可能性もなくなってしまい、こうして人口増加の機会の一部が失われてしまうのは、火を見るより明らかだ。

 人口総合政策でも、結婚の障碍を取り除くことの必要性が何度も強調されている。例えば、仕事や教育が一部の家庭が子どもを儲ける障碍となっているような状況では、政府は働く夫婦に便宜を提供するなどして、出産を奨励することができよう。同様に政府は、勉学を続ける夫婦のために、彼らが学びながら子供を産めるような便宜を図る(融資を提供する)こともできるだろう。

 その一方で、各家族が〔若者に〕プレッシャーをかけたり、共同生活を始めるにあたって贅沢を求めたりすることを慎むことも、結婚件数を増やすことにつながるだろう。

※訳注:新郎に過大な収入を期待したり、離婚の際に支払われる婚資金の額を吊り上げたりするなどして、各家族が若者たちに対して結婚へのハードルをあげる風潮があることを批判している。

 政府はこれに加えて、若いカップルたちへの金銭的な援助〔※結婚融資など〕を行ったり、独身の若者たちの就職の機会を増やしたりすることで、彼らを人口政策のレールにのせることができるし、広範囲にわたる広報活動によって、各家庭を子だくさんな充実した家庭へと導くべく試みることも可能だろう。

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( 翻訳者:IM )
( 記事ID:41183 )