チュニジア:刑務所での拷問は続いている
2016年09月28日付 al-Quds al-Arabi 紙


■人権団体:チュニジアの刑務所で「制度外の」拷問が2年で400件

【チュニス:アナトリア通信】

チュニジア人権連盟(独立系)のアブドゥッサッタール・ベン・ムーサー会長は、「2013年10月から2015年10月までの間に400件以上の拷問が記録されている」と明かし、同国における公の自由に関する指標は改善しているが、望ましい水準までは上昇していないことを指摘した。

これは、水曜に首都チュニスで開催されたジャーナリスト会議の中で明らかにされた。同会議は、自由に関わる2015年年次報告書の提出と、今月9月30日と翌10月1、2日にかけて行われる予定の同人権連盟主催の第7回国民会議の声明発表のために開かれたものである。

ベン・ムーサー氏は、拷問行為は「体制側にとって制度外の事柄であるが、拷問は意図的に行われ、拘置所と刑務所の内部で支配的な文化となっている」と述べ、治安・司法機関の改革を呼びかけた。

チュニジア当局は、「刑務所での拷問行為に関する調査を開始した」と述べつつ、「特定の個人による個人的な行いである」と強調した。

ウマル・マンスール前法務大臣は、今年5月に(首都チュニスの西にある)マヌーバ女性刑務所を訪問した際に発したメディア向け声明の中で、チュニジアの刑務所において過去に制度的な拷問行為が存在したことを否定している。同大臣は加えて、いくつかの事例が「もし見つかったとしても、それらは一部の下級役人(警察官)による暴力や不適切な行いを超えるものではなく、孤立した事例であり、それ以上のものではない」と述べた。

〔チュニジアにおける〕自由の状況に関するコメントの中で、ベン・ムーサー氏は以下のように述べた。「調査ができた限りにおいて、以前よりも好ましい状況にあり、自由の状況は改善傾向にある。しかし、特にジャーナリストの活動に対する制限や彼らに関する裁判に関連するところに、一部自由の侵害が見られる。」

チュニジアの人権団体界では、最近、ジャーナリストに対する取調室への出頭要求やブロガーに対する裁判を理由として、自由の水準の低下に関する懸念が増大している。

チュニジア人権連盟は、アフリカとアラブ世界における初の人権団体として、1977年5月7日に設立された。

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( 翻訳者:坂田優菜 )
( 記事ID:41284 )