サウジアラビア:新年の挨拶への返礼は許される
2016年10月01日付 al-Hayat 紙

サウジアラビア:新年の挨拶に返礼しても問題なし

■「高位ウラマー評議会」:新年を祝う挨拶にイスラーム法上の根拠はないが、それを返礼すること自体には問題はない

【リヤド:ジャウハラ・ハミード】

サウジアラビアの高位ウラマー評議会は、ツイッターのアカウントを通じて、前会長であるアブドゥルアズィーズ・ビン・バーズ師のファトワーを引用、新年の挨拶に返礼することには問題はないとの見解を出した。

同評議会が発信した昨日のツイートの内容は以下の通りである。「新年の挨拶について、私たちはその根拠を承知していない。しかし、ヒジュラ暦の年末に合わせて、あなたにそれ(新年の挨拶)をする相手には、あなたは次のような返礼、ないしはそれに類することを言っても問題ない。「あなたこそ。私たちも、自分たちとあなたが健康であることアッラーに祈っています」。一方、新年の挨拶の認否について、多くの人々が多くのファトワーを参照した。そのなかには「それ(新年の挨拶)は非合法である」とする常任委員会関連ファトワー第20795号を参照した者もいた。

新年の挨拶への返礼を控えた者を是とするイブン・バーズ師のファトワーは、「何人もそれから始めること」を禁じるとしたイブン・ウサイミン師のファトワーと一致する。つまり、返礼の文言(「あなたこそ。私たちも、自分たちとあなたが健康であることアッラーに祈っています」)に関して、このファトワーは正しいと言える。しかし、イブン・バース師によると、相手の健康を呼びかける挨拶を述べた者に返礼することが非難されることはない。なぜなら、そうしたことは、サラフの伝承には言及されていないからだ。同時に、ウマル・ブン・ハッターブがカリフだった時代を除けば、ムハッラム月1日が新年初日ではなかったと言う。

実際のところは、人々がこうした禁止事項を遵守することはほぼない。すなわち、巨大なSNSの出現によって、この手の禁止事項を無実化し、こうした挨拶は日々のコミュニケーションの一部となっている。またさまざまな時節の挨拶はコミュニケーションを行ううえで正当なものだとみなされるようになっている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:下條実紘 )
( 記事ID:41344 )