オルハン・パムク「欧米の対エジプト対応がトルコのクーデター計画を生んだ」
2016年10月16日付 Hurriyet 紙


ノーベル文学賞受賞作家であるオルハン・パムク氏は、7月15日クーデター未遂事件についてイギリスBBCに行ったコメントの中で、西洋諸国の振る舞いを非難した。

コメントの中で、クーデター未遂事件に関する西洋諸国の振る舞いを非難したオルハン・パムク氏は、「この人間らしさを無視することは、大きな誤りである。人々は戦車に対して勇敢に立ち向かい、通りへ出た。西洋諸国のリーダーたちが、この人道に注意を向けないことは誤りであった。また、人々が勇敢にも民主主義を守った、この脆くドラマティックな瞬間に触れずに対話を始めることはできない」と続けた。政府がクーデター未遂事件の後に行ったことも非難したパムク氏は、「トルコの最も優れた作家たちのうちの何人かーその中には私の友人や
私が長年読んでいる作家も含まれ、その多くは40年にわたってトルコでオピニオンリーダーをしてきた、(そのような)作家や小説家といった、トルコ世論の中心にいるような人々だが、現在投獄されている。これは受け入れがたいことである。これは民主主義ではない」と述べた。 

■私は失望した

パムク氏は、「この状況が将来的に解決すると考えていますか」という質問に対して、以下のように回答した。
「西洋以外の国に民主主義の到来を期待する西洋諸国のリーダーが、彼らの行動に疑問を抱いているという現実は、私を不安にさせる。これらの国々に民主主義が到来した時、人々は欧米寄りではない政党へ投票している。エジプトでは、2013年にそのようになった。(エジプト大統領である)シーシ氏は、数日以内に軍隊がクーデターを行うことをはっきりと発言した。私を最も落胆させた人の一人は、尊敬する(アメリカ大統領である)オバマ氏となった。立場を正反対に変えた。恐らく、軍事クーデターに示されたこの寛容さが、トルコでのクーデター未遂事件を導いた。人々が西洋諸国寄りの政党へ投票しなかったとしても、民主主義を受け入れるべきである。」

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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:41429 )