パレスチナ:学生に「民謡」を歌わせたとして大学教授を解雇
2016年10月29日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ パレスチナの大学、学生に歌わせた「民謡」を理由に教授を解任
          

【ラーマッラー:本紙】
 
ムウタスィム・ウスフールは、シンジルという村出身の27歳で、ジェニンにあるアラブ・アメリカン大学の教授だ。彼は、教授としての最初の1か月を終えないうちに、職務終了書ないし解雇通知書を受け取った。授業中、学生の一人に民謡を歌うよう求め、パレスチナの大学における教授と学生の間にあるお決まりのステレオタイプを壊してしまったからだ。
 
 このニュースが広まった後、この大学の学生たちは、アスフール氏の職務復帰を求めるSNS上の学生グループを通して、「私たちは皆ムウタスィム・アスフールだ」というハッシュタグをSNSで広めた。それらのグループは、彼は今回のことで何ら過ちを犯していないと明らかにした。同じハッシュタグで、学生たちは、土曜日に大学長の建物の前で、座り込みを組織すると発表した。彼らはすべての授業で学生のリフレッシュと教育に適した手段をとる権利がマスフール先生にあり、大学が彼を解雇することは不当であるとしており、彼の復帰まで座り込みを止めないという。
 『クドゥス・アラビー紙」は、アラブ・アメリカン大学学長のアリー・アブー・ザフリーがムウタスィム・ウスフールに充てた公文書の原本を入手した。その中で学長は、理由を明示せずに今月10月26日付でウスフール氏を免職すると表明している。アスフール氏が同大学で仕事を始めてからわずか3週間しか経っていない。
 言及すべきは、アスフール講師は以前ヨルダンで暮らし、そこでザルカーウ大学の学士号を取得、それからハシミテ大学の経理・融資専攻の修士号を取得するという学業を修めている点である。

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( 翻訳者:友添日向子 )
( 記事ID:41509 )