非常事態令関連で公職追放の10170人、官報で発表
2016年10月29日付 Milliyet 紙
公布された新法令によると、「テロ組織もしくはMGK(国家安全保障評議会)による政府の国家安全保障に対する活動を行ったとされた」10170人が公職を免職された。
非常事態の枠組みの中で定められ、官報に掲載され、施行された第675号法法令により、テロ組織、あるいはMGKによる国家安全に対して活動を行ったとされた構造、組織、グループのメンバー、関係者、つながりが確定している、1万人を超える公職者が免職された。また公にされることのないこの人々の階級と職がなくなった。この人々は再び公職に採用されることはなく、直接もしくは間接的に彼らを任命することはできない。もしあれば、免許や航空ライセンスも取り消される。この人々は大使、県知事のような官職を用いることは出来ず、この官職において行使できる権利を活用出来ない。
■15局が放送を終了した
法令によると、以前雇用者都合退職となった、あるいは依願退職をした1082名の警察職員も免職された。法令で、これらの人々はギュレン派テロ組織への関連を理由に地位を剥奪され免職されたこと、組織に再び戻ることはかなわないと明らかにされた。これらの人物の中にはラマザン・アクユレキ、オメル・アルトゥパルマク、メフメト・アヴジュ、ハリル・ユルマズ、カーディル・アイ、アナドル・アタユン、イスマイル・バシュのようなギュレン派テロ組織の一部の逮捕者である元局長、警察局長、警察副総局長のような元警察官も入っている。国外に送られ、そこで学習を続ける学生68名も学生の身分を取り消された。以前にこの範囲で学生の身分を取り消された学生25名の権利は復権された。法令により通信社2社、新聞10紙、雑誌3紙、放送局15局が閉鎖された。地方紙6紙、地方TV局1局、地方ラジオ局2局が再開すると決定が下された。また法令により、本来定められている服務期間が終了していない士官・下士官と契約士官・下士官候補の手続きはやめさせられた。以前公職からの免職を決定された軍事最高裁判所の関係者はその地位を取り戻した。
■ガーズィの称号を得る
非常事態の範囲内で閉鎖される機関、組織や、手続きの日付までにギュレン派テロ組織につながりをもっていると報告されなかった人物と組織に資金、融資を提供した銀行と職員に刑は科されない。法令によって、免職された者及び学生の身分を取り消された者から以前に支払われた給与と奨学金の返還は求められない。7月15日クーデターの企てが原因で傷害を負った公職者と市民、このテロを存続させようとする活動を明らかにした者は、負傷の程度にかかわらずガーズィ(訳者注:イスラムの戦士の意)の称号を得る。
■トルコ国軍軍人39名が任務に復帰
法令により、以前公職を免職された者の中でベキル・ストゥク・ジェベジ海軍少将とメリフ・ハムディ・ウナル空軍准将もいるトルコ国軍の39名は任務に戻された。同様に公職者35名も復職した。この人々の任務への復帰は、公職を免職となった日に彼らが就いていた管理職のほかに、学習環境や手にしていた権利、月給の程度に適した地位や立場に任命されるかたちで実現される。
■学長選挙は撤廃
以下は、第676号法令によって施行される新たな改正である。
●組織活動の中で犯された罪について進められる起訴や裁判審理で最多で3人の弁護士を用意出来る。
●トルコ民法の中に入る罪について監視下におかれた容疑者が弁護士と面会する権利は24時間に制限できる。
●最短で2年間上級兵長の立場で働いた後、自身の希望で契約を破棄した、35歳に満たない者のうち、刑務官として採用されるために必要な条件をみたす者は2017年6月30日まで非正規で刑務官の地位で採用されうる。
●事業用航空ライセンスと輸送用航空ライセンスを所有する者、優先して最短4年間のエンジニア教育を行う学部もしくは高等教育機関を卒業した女性あるいは男性のうち正規の士官を志望した者は、正規の士官職を約束される。
●大学で行われる学長職のための選挙は取り除かれる。学長はYÖK(高等教育機構)によって提案され、教授として最低3年間勤務した候補3人のうち、大統領によって任命される。
■免職に関する法令
法令の追加部分に掲載された一番目のリストによれば、免職される公職者は組織ごとに以下のように挙げられている。
トルコ大国民議会:その中でHDPのセラハッティン・デミルタシュ共同党首の相談にいた、HDP党の国会議員12名の相談員たちも(免職される)人々の中にあった:32名
最高裁判所:勤務者183名
会計検査院:勤務者69名
国家安全保障評議会アフメト・エルトゥールル・ベヤズィト専門助手
アタトゥルク言語歴史高等委員会:1名
報道機関:勤務者38名
銀行規制監督委員会:勤務者8名
宗務庁:249名。多くはイマーム。
トルコ国軍:士官・下士官39名と軍医・勤務者102名
資本市場委員会:7名
ワクフ総局:勤務者4名
在外トルコ人(・家族コミュニティ庁):勤務者1名
EU担当省:勤務者3名
法務省:トルコ全体で、刑務所職員も含め勤務者2534名
科学産業(技術)省:勤務者30名
トルコ規格協会:勤務者32名
外務省:ムスタファ・サルヌチュ中央大使を含む勤務者102名
環境(都市整備)省:勤務者48名
地券・不動産(登記総局):勤務者52名
エネルギー(天然資源)省:勤務者10名
青年スポーツ省:勤務者36名
食糧農業畜産省:勤務者172名
林業(治水)省:勤務者83名
大学:学者1267名。その中にはエセル・カラカシュ教授もいて、多くが教授である。元HDP党国会議員のセザイ・テメルリもいる、多くがイスタンブル大学、中東技術大学、アンカラ大学などの多くの大学の学者たちである。
国民教育省:教師・勤務者2219名
防衛産業次官職:勤務者7名
沿岸警備:兵士2名
トルコ統計機構:勤務者23名
保健省:勤務者2772名
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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:41513 )