戒厳令法下の刑務所で拷問疑惑―BBC
2016年12月02日付 Cumhuriyet 紙


クーデター未遂事件後に発令された非常事態令と共に何千人が拘束された。拘束された者たちの弁護士は、恐怖の拷問・虐待について告発した。

国連拷問問題特別報告官ニルス・メルツァー氏は、前回訪問を取り止めた公正発展党政府の招待で来訪したトルコで、今週調査を行う。トルコの警察センターと刑務所訪問を計画するメルツァー氏の訪問を前に、セルジャン・バユン弁護士がBBCトルコ語放送のセリン・ギリト氏に話した。

ギリト氏が拷問を告発したニュースでは、クーデター未遂事件後に拘束された高位の将軍の一人が証言を行っている。「2016年7月16日時、拘束下での経験」という見出しの手紙で、拘束下にある高位の将軍の一人が匿名で恐怖の実態を綴っている。

■「辱めを言い表すことができない」

「私には下着しかなかった。ある者は40-50㎝大のものを手にし、私の顔に近づけ『 幻想に浸れるぞ、楽しめ』等と喋っていた。この恥辱を言い表すことはできない」と手紙に書いてあり、以下の通り続く。

「私の母、配偶者、姉妹、子供に対し思いつくあらゆるものに対し罵詈雑言を浴びせた。彼らが私を殺せばと頻繁に頭をよぎった。私の家に向かい配偶者たちに対し…。このことを手紙に書く際とても困難を極めた。私の配偶者に言うことはできないが、私が経験したことによりかなりの精神的ダメージを負った。」

■弁護士:私は目撃したが形容し難い

ギリト氏に話した弁護士のセルジャン・バユン氏は、 依頼人が犯罪告発、欧州人権裁判所への申請のためバユン氏に話してくれた内容について、下記の通り述べた。

「依頼人は、熱いアスファルトに座らされ、脚、膝に火傷を負い、逆に手錠をきつく掛けられ手首が切れ、頭を壁に叩き付けられ傷を負い、蹴りを浴びて肋骨骨折や亀裂が入り、過度な暴行、特に頭部を殴打され頭蓋骨にひびが入った…。」

非道な行為が行われていることを目撃したと語るバユン氏は、依頼人が頭を壁にぶつけられたこと、供述の間にも刑務官が別の依頼人の喉を締め付けていると説明した。「私が見たものは…起こっていることは、形容し難い」と話した。

■「依頼人は警察に警棒による暴行された」

トルコにおける拷問、非道行為の告発は、単にフェトフッラー派テロ組織(FETÖ)捜査で拘束された者に留まらない。弁護士のギュルハン・カヤ氏は、7月23日に共産党メンバーであることを理由に拘束された依頼人が、性的被害に、さらに警察に警棒による暴行を受けたとと述べた。依頼人の一人が経験したことを法医学レポートで文書化できると述べるカヤ氏は、レポートでは性器官に0.5cm大の「皮膚の裂傷」が生じていることが証明されたと説明する。

■弁護士:頭をコンクリートの床にぶつけた

弁護士のギュナイ・ダー氏は、非合法武装組織のプロパガンダを行った容疑で告発されている17歳の依頼人が拷問、罵り、脅迫、侮辱を受け、収監されているマルテペ少年・青年刑務所の刑務所長と会談を望んでおり、この時、ダー氏が暴力を受けたと述べた。

ダー氏は、「刑務所長は、頑として私との会談を望まず、私に出ていくよう要求した。刑務官、警護官を呼び私を無理やり外に出した。外に出されたとき、私も拷問を受けた。廊下を引きずり回された。階段から引きずり降ろされた。刑務所の外に放り出された。外へ出される際、一人の刑務官が膝を私の背中に押し付け私を引きよせ地面に押し付けた。私はコンクリートに頭をぶつけた。この時、手と頭をけがした」と述べた。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:41691 )