イラク:ムサンナー砂漠にて、湾岸人ら逮捕
2016年12月07日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イラク:イラクの「ムサンナー」砂漠にて、通信機器と撮影機を所持していた湾岸人らを逮捕

【ムサンナー:本紙】

イラク南部ムサンナー県の治安当局は、同県の砂漠地帯においてイラク人ガイドを伴った3人のアラブ国籍者を逮捕したと発表した。逮捕された3人は、複数の車両と新型の通信機器および撮影機を所持していた。

ムサンナー県知事のファーリフ・ズィヤーディー氏は声明において次のように述べた。「治安諜報機関は月曜(5日)、ムサンナー砂漠地帯においてイラク人ガイドを伴った3人のアラブ国籍者からなる集団を逮捕した。逮捕された3人は、複数の車両と新型の通信機器および撮影機を所持していた。今回の逮捕は、同県において治安機関が行っている分遣と張り込みの中で行われた。同3名は現在取り調べ中であり、所持していたすべての機器と車両は押収された」。

同県知事は、ムサンナー県の高等治安委員会議長として、先週の同委員会会議の際に以下の旨を指示した。それは、同県における治安侵害を予防するため、砂漠地帯における諜報活動の取り組みを強化すること、分遣と張り込みを実施すること、さらに、狩猟目的であったとしても、いかなる集団も砂漠へ入ることを禁止することである。

なお、2015年12月中旬には、ムサンナー砂漠の同地域で26人のカタール人狩猟者らが武装した民兵に誘拐された。後に明らかになったことだが、誘拐の目的は人質とシリアにいる反体制派武装勢力が拘束したレバノンのヒズブッラー構成員の交換が提示されたことから政治的なものであった。依然としてカタール人狩猟者2名が拉致されたままである。

一方、イラク内務省は、カタール人狩猟者2名の誘拐はサマーワ砂漠で発生したと強調した。しかし両名は、狩猟活動やイラクへの入国と移動に関する手続において、省の指示に従わなかったのだと述べた。また、拉致行為の目的が政治的なものであることも認めた。

ムサンナー砂漠(バグダードから南に220km地点)は多くのアラブ人狩猟者ら、とりわけ湾岸諸国の狩猟者らを魅了している。というのは、同砂漠には鳥や動物の狩猟に適した環境が十分にあるからだ。2003年以降のイラクの治安悪化にもかかわらず、湾岸人狩猟者の中には未だにこの地域へ来ることを好む者もいる。

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( 翻訳者:栗原利枝 )
( 記事ID:41716 )