イラク:人民動員隊がモスル西部テル・アブタを制圧
2016年12月10日付 al-Hayat 紙

■ダーイシュは戦闘員の家族をモスルからアンバールへと移動させる
【バグダード:本紙】
「人民動員隊」(イランのシーア派民兵)は、モスル西部のテル・アブタ制圧を発表した。同地区は「モスルにおける軍事的解決のカギ」であるタルアファルへの到達を容易にする戦略上の要地である。一方、同市東部に駐留するイラク軍は28の地域を制圧し作戦の第一段階を完了したと発表した。「ダーイシュ」構成員はアーナ、ラーワ、カーイムの住民や将校の住居を占有した後、自派の家族をアンバールにある占拠地域へと移送し始めた。
「人民動員隊」の報道官アフマド・アサディー氏はイラク軍と協力しテル・アブタ(モスルから西方65キロ地点)を制圧したと強調した。テル・アブタはハダル地方の行政下にあり、タルアファルをモスルから隔てており、バアージ地区とモスルとを結びつけシリア国境へと至るゆえに戦略拠点となっている。同報道官は「テル・アブタ方面の解放は、ジャジーラ地方におけるダーイシュ指導部の拠点制圧やジャジーラ地方南部と西部の回廊におけるダーイシュの兵站線の切断といった戦果に相当する。ジャジーラ地方にはダーイシュの優秀な指揮官がいる」と述べた。
「人民動員隊」のカリーム・ヌーリー司令官は本紙に対して「モスル西部における人民動員の最近の動きは、攻勢を示している」と述べ、「タルアファルは戦略上の標的であり、その制圧はモスル奪還のカギとされている」と付言した。また「テル・アブタはモスルとタルアファル、ハダル、バアージ、カイラワーン、アンバール北西部を結び、シリア国境へと続く重要な交通網の中心である。我々はハダル、バアージおよびアンバール県のラーワ、アーナという3方向に向けて道を開通し、モスルとラッカ間の380キロメートルにおよぶ砂漠の道の制圧を目指している」と述べた。
(後略)

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( 翻訳者:遠藤沙穂 )
( 記事ID:41740 )