夏時間へのこだわりは輸出に影響
2016年12月12日付 Cumhuriyet 紙


夏時間が恒常的になることは、経済や金融、輸出、教育、スポーツ、日常生活において、深刻な問題と危険を生み出した。輸出業者の、外国の顧客との取引時間は、アメリカと中米諸国とは1時間遅くし、イギリスとは2時間、ヨーロッパ諸国とは3時間ほど減った。多くの輸出業者が、企業が取引できるために、毎晩8時から9時まで営業し始めている。輸出業者によると、これもまた増分費用ということになる。ヨーロッパで3番目の既製服の供給国であるトルコは、すぐに取引先へ回答をしなければいけない状態であるにもかかわらず、現在、時差のため取引先の担当者とさえ接触できない。

■この時間ではいけない。

時差のためにトルコの輸出における損失は、130億ドルにのぼると強調されている。現在、輸出業者は、夏時間が恒常的になってから現在までの間の約1カ月半の過程における、経済的な損失の数字データを関係各所に提示し、この時間では事業を維持できないと伝えるつもりだ。特に、西部の県では明るくならないうちから、仕事や授業が始まるという問題も同時にもたらした。トルコの西部と東部の端では76分の差がある。つまり、東部の県で仕事が8時に始まる一方、西部の県でも勤務開始が8時であることによって、ビジネスマンや学生が真っ暗な中出発するということになる。

■株式市場も寝不足である。

昔からイスタンブル株式市場は9時15分から始まり終値は17時40分であった。例えば、ロンドンの金融機関が、もしトルコ市場で手続きしたいならば、新しい夏時間の施行によって、冬場はより早く手を打たなければならない。冬場はロンドンとイスタンブルの時差は3時間に広がるため、トルコにおいて行われる金融手続きの最終決定の時間はロンドンの時間で14時40分である。

■実業界からも不満

夏時間の適用が恒常的になることによって、取引の大部分をEU諸国と行っている実業家と輸出業者の間でも不安と問題の原因となっている。トルコ服飾産業協会会長シェレフェ・ファヤト氏は、9月末で夏時間が恒常的になったこと批判した。既製服部門の合計輸出額の75%程の部分をEU諸国の取引に触れたシェレフェ・ファヤト氏は、「夏時間が恒常的になるならば、時差はイギリスとの間で3時間に、ドイツ・フランス・スペインといった国々との間で2時間に広がる。ヨーロッパの顧客と1日あたり2、3時間取引ができない。しかし、私たちはヨーロッパで3番目の既製服供給者であり、すぐに顧客には返事をしなければならない状態である。

■トルコの貿易とイメージに傷がつく

イスタンブル既製服輸出協会会長ヒクメト・タンルヴェルディ氏は、夏時間の適用が恒常的になることによって、トルコの貿易とイメージに傷がつくと説明した。トルコの最も大きな経済的パートナーであるEUとの時差が2時間から3時間に開くのは深刻な問題を生み出すことを説明したタンルヴェルディ氏は、輸出の損失は130億ドルにのぼると強調した。

タンルヴェルディ氏は、「勤務時間における (取引相手との)時間差がさらに増えるだろう。午前中の時間はほとんど失われる。途中で昼食休憩にも行く。私たちは14時から取引先との交渉が行える。例えば、イギリスから朝の飛行機で日帰りでトルコに来る人は、3時間の時差のために、正しい仕事をする機会を見つけずに国に戻ることになるだろう」と語った。

トルコのチームがチャンピオンズリーグのアウェーでの試合開始時間もトルコ時間で21時45分から22時45分にずれる。延長やPK戦にならなくても試合終了の時間はハーフタイムも入れると0時半である。電気技師協会は、「決定によって、冬の朝の電灯の必要性が高まり、経常赤字に悪影響を及ぼすエネルギー料金を膨張させる」と強調し、適用の廃止を呼びかけた。 

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:41745 )