■オランド大統領はシリア反体制派に支援を確認
【パリ:ランダ・タキーッディーン】
フランスのフランソワ・オランド大統領は、包囲されている地区の住民が脱出できるように人道的回廊をアレッポに開通させ、また地区に残るであろう住民に食料を供給するようフランスとその他の国は働きかけると述べた。またオランド大統領はシリア反体制派「最高交渉委員会」議長リヤード・ヒジャーブ氏との共同会見で、次のように述べた。「シリア政府は恐怖と惨事のみ生み出しながら、戦場で部分的な勝利を収めたと考えている…長期的な政治的解決を除き、戦闘を停止し、今日も犠牲者となる住民への人道支援を届けることを可能する以外に解決策は存在しないのである」。
さらにオランド大統領は「私はシリアの民主的な反体制派にフランスからあらゆる支援を提供することを望んだ。これらの反体制派はシリア政府とその支援者であるイランがプロパガンダの中でいうようなテロ組織とは何ら関係がない。両国は反体制派とテロ組織を混同しようとしている。シリアの反体制派は「イスラーム国」や「ヌスラ戦線」といったテロ組織にも抵抗している」と付言した。さらに続けて「我々はダーイシュに対し抵抗する必要がある。同派は撤退しているが、パルミラに進軍している。我々はラッカの開放に向けて働き、フランス空軍の航空支援で地上軍がラッカを奪還できるように努力を結集するべきだ」。さらに、シリアで起こっていることは戦争犯罪とみなされ「罰から免れる術はないだろう」と強調した。
そしてオランド大統領は、フランスは立場を変えておらず、政府のテロ行為を非難し続けている。我々はこの方法を取り続ける。民主的な反体制派を見放すことはないとして発言を終えた。
これに対し、ヒジャーブ議長は次のように述べた。「オランド大統領は我々の状況について、アレッポで実際に起きている恐ろしい人災を踏まえ、言葉を尽くして説明した。アレッポ、イドリブ、ホムス、ハマー、ダルアー、そしてシリアのあらゆる地域が苦しんでいるが、遺憾なことに、文明の町アレッポでは住民は瓦礫に埋もれている。彼らの死体は通りのあちこちに拡がり、医療センターもない。ロシア軍の爆撃とイランの宗派主義的民兵が原因だ。通りに転がる遺体を埋葬する場所もない。住民はアレッポの焦土政策に従っている…我々は、シリア人民の苦難を取り除き、支援物資の運搬と民間人の脱出のための安全回廊を開くことの重要性について大統領と話した。ロシアやイランは空爆などでアレッポやその他の地域で民間人を孤立させている。彼らはテロとの戦いを口実とするが、これについてはたくさんの疑問符がでてくる。人々はネズミのように、「イスラーム国」の合間を縫って逃げているのだ。」ヒジャーブ議長は反体制派がテロとの戦いの断固として継続していくことを強調したが、「そのためには、軍事、政治、経済と包括的な戦争をし、圧制を退け、独裁を終わらせ、宗派主義を除去が必要だ」と述べた。
ヒジャーブ氏は反体制派が政治プロセスは必須と考えていることを強調し「もしバッシャール・アサドとその同盟がアレッポで少しでも進展を得たと考えているのなら、我々は革命の確固たる決意と目的のために交渉をするだろう…これはシリア国民の権利を獲得するものでは決してない」と述べた。
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( 翻訳者:菅沼 実祝 )
( 記事ID:41755 )