オランダ:イスラーム教徒の3姉妹によるテレビ番組が復活
2016年12月26日付 al-Hayat 紙


■テレビ番組「The Halal Girls」がリニューアル

【アムステルダム:ムハンマド・ムーサー】

およそ10年前、「The Halal Girls(De Meiden van Halal)」というタイトルのテレビ番組に彼女たちモロッコ系オランダ人三姉妹(アスマー、ジハード、ハージャル・ムハンマド・アムラーニー)が初めて登場したことは、オランダのテレビ界にとって先例のない現象であった。オランダの視聴者は一つの家族やその兄弟姉妹たちによって担われるテレビ番組を観続けることに慣れておらず、さらに、彼女たちがイスラーム的なヒジャーブを纏って画面上に現われることもまた新奇で見慣れないものだった。当時、その番組の内容も大きな議論を呼び、若き女性司会者たちが抱く思想と概念の衝突や、オランダ社会におけるイスラーム教と移民の問題を取り上げていた。

このような複数の要素が合わさって、この番組は、移民問題と移民間の暴力行為に関するヨーロッパの懸念を論じるテレビ番組のアイコン的存在となった。「The Halal Girls」は、9.11のテロ事件以降、オランダを覆っていた重苦しい空気あるいは緊張に呼応して登場した。あの9.11こそ、オランダのイスラーム教徒たちの自身と国との関係の深刻な問題を明らかにしたものである。

姉妹は番組内で物議を醸すような問題に取り組み、アラブの、特にモロッコ系オランダ人の彼女たちの世代の価値観を広範囲にわたって示した。「The Halal Girls」は異なる思想間における深刻な思想的対立を煽るのではなく、その代わりに、思想の自由やイスラーム教、教育や同性愛などの諸問題に関する議論を開き、移民と大多数の同国住民との間にある考えのギャップの深さを指摘した。

「The Halal Girls」から10年後、司会者姉妹は「The Halal Mamas (De Mama’s van Halal)」というタイトルを掲げた新番組で、オランダのテレビに帰ってきた。現在はNPO2〔オランダ公共放送のテレビチャンネル〕にて放送されている。前身番組と同路線を辿っているが、三姉妹の過去と現在の意見の違いに焦点を置いている。

この10年間、結婚や出産、自身の成熟など、彼女たちの人生においても多くのことが変化した。オランダ社会の現状に対する彼女たちの意見を新たに聞き、前番組でも提起された特定の問題に対する彼女たちの強い姿勢を検討することが求められているのだ。

(後略)

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( 翻訳者:二見咲穂 )
( 記事ID:41850 )