■エジプト考古省がメイ・タラード氏を称える
【カイロ:フセイン・アブドゥル・バシール】
女性のエジプト考古学者でレバノン出身のメイ・タラード氏が約一週間前に亡くなった。タラート氏は、カイロにあるエジプト考古学博物館に勤めていて、長年にわたって博物館を支えてきた重要人物の一人であった。タラード氏が各国の首脳や王族、国際人といった訪問者の間で最も有名な学芸員であったことは周知の通り。同氏は様々な分野に精通しており、フランス語、英語、そしてアラビア語にも秀でていた。
現在エジプト考古省の学術出版局が取り組んでいる書籍が近いうちに出版される予定だ。その書籍はメイ・タラード氏とエジプト考古学博物館主任として働いた彼女の30年以上にも及ぶ貢献を称えるものだ。
タラード氏は、カイロにあるアメリカ研究センターで働く前、カイロ大学でエジプトのファラオの遺跡について専攻し、考古学部を卒業した。父親はエジプトで最古の段ボール紙工場を所有していて、彼女の家庭は裕福であったが、1980年代初頭、彼女は微々たる給料と引き換えにカイロにあるエジプト考古学博物館で働く決心をした。彼女の最も重要な功績の一つは、エジプト考古学博物館が所有する遺跡に関する複数の公的目録の写本をタイプライターで作成したことだ。この目録は20世紀初頭に作られた後、博物館の学芸員や国内外の研究者の間で日々使われ続けために、擦り切れていた。
(後略)
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( 翻訳者:堀江七夏子 )
( 記事ID:41868 )