IMF、トルコの経済成長率予測3.5%
2017年02月04日付 Cumhuriyet 紙

IMFの報告書で、トルコ経済は2016年以降2017年でもポテンシャルの元で成長が見込まれると述べられた。

IMFは、トルコ経済が今年2.9%、来年は3.3%成長すると見込んでいる。IMFは4条協議を完了した。理事会によって行われた書面による発表では、IMF理事会がトルコに関する4条協議を完了したことが述べられた。

協議の報告書では、トルコ経済の成長は2015年の力強いパフォーマンスの後失速したと発表され、「失敗に終わったクーデター未遂は政治不安を増加させ、ロシアの制裁措置は信用にマイナスの影響を与えた。投資は、不透明さの増加と信用の成長における急落のため脆弱だ」との解説が記された。

報告書では一方で、消費に集中した成長が続いていることが強調され、政府が成長を支持するため積極財政論を加速させると述べられた。

■「トルコリラの下落、中央銀行金利の増加」

トルコ共和国中央銀行(TCMB)は2016年3月から2016年9月の金利コリドーを250ベーシスポイント引き下げたが、報告書では2016年11月にトルコリラの価値の急落によってレポレートを8%引き上げたことに言及され、さらに失敗に終わったクーデターが市場に与えた追加の流動性が一部後退したことが明らかにされた。

報告書では、一方で各銀行の高い株価が守られていることが指摘され、下落が見られた不良債権においては適切な翌日物借入金利と緩和政策によって上昇が見られたことが記された。

報告書ではさらに、インフレの低下に対しTCMBが5%の目標を掲げ続けていることが指摘され、「インフレが目標を超えた状態にあり続けること、経常赤字が高く留まることが見込まれる」と述べられた。IMFは、経常赤字の増加について、ロシアの制裁措置の影響によって下落した観光収入が影響していると強調した。

■「成長は約3.5%で安定」

IMFの4条協議報告書ではさらに、トルコ経済が2016年以降2017年にもポテンシャルの元で成長することが見込まれると記された。

これに対し、財政拡大と同時にロシアの制裁措置が徐々に解除されることがトルコ経済を支えると述べられた報告書の展望によると、トルコは今年2.9%、来年は3.3%成長するという。理事会の2019年、2020年に関する成長見込みは、それぞれ3.9%、4.0%と記された。IMF代表団は、これらの予測の一環で、トルコにおける成長が中期的には3.5%程度で安定するだろうと予想した。

一方報告書には、大統領制への移行とEU・トルコ関係の将来に向けた疑問符、南東部での治安状況の緊張と周辺国との間の不和が、不透明さが続く原因となりうるという警告も記された。

■4条協議とは何か?

IMFの設立協定によると、すべての加盟国は「4条協議」の枠組みで定期的に調査されるが必要とされている。

IMFは、加盟国の経済政策に道筋を示し、国際的な財政システムに対する監督業務を実行するため、各加盟国の経済成長に関して(一般的には年に1回)詳細な調査を行っている。これらの調査は、IMF設立協定の第4条の枠組みで実施されるため、「4条協議」と呼ばれている。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:42110 )