最新式ジープやVIP専用バスで行く巡礼ツアー価格は1万5,000ドルから、「デラックス」小巡礼ツアーと名付けられたツアーも2,500ドルから始まる。参加者はカーバ神殿が見える客室や、エアコン完備のテントハウスでメッカでの日々を過ごすことができる。
アーティストから実業家、国家の要人、そしてスポーツ選手まで、近年、聖地への「特別な」旅行が行われている。
巡礼の平均費用は3,700ドルといわれるなか、旅行会社が提供する「特別」サービスを利用する人々は一人あたり1万5千~3万ドルを支払い、さらに「ゴージャス」な小巡礼には2,500ドルから5,000ドルを惜しまず支払う。一般に、小巡礼の費用の相場は1,200ドルほどだ。
本紙は、豪華巡礼、ゴージャス小巡礼のサービスを提供するアマデ観光のトゥルグト・シムシェキ代表取締役に、これらのツアーがなぜこれ程高価になるのか、その理由を尋ねた。シムシェキ氏は、これらのツアーでは個別のサービスを提供しているとし、豪華ツアーが他のツアーと異なる点について次のように語った。
「巡礼組織の他の人々とは別に、VIP専用車での移動を実現させ、50人乗りバスではなく28人乗りの最新式特別車両に変更しました。28人乗りですが、移動時間を楽に過ごせるよう最大20名までしか乗せません。訪問先に一番近いホテルでの宿泊を手配します。希望者には5ツ星ホテルのカーバ神殿が見える客室に泊まれる機会を提供しています。ほかの巡礼者はふつうホテルには宿泊せず、また男女別の場所で滞在することになります。また、普通なら巡礼者には決められた食事メニューが提供されますが、特別ツアーを選べば、朝食、ランチ、夕食すべてオープンビュッフェで食事をとることができます。」
■専用トイレとお風呂
「アラファト山でも巡礼庁が設営するテントではなく、5ツ星でエアコン完備のテントハウスにお迎えします。実際には巡礼庁手配の車両にも費用を支払っていますが、我々はそれを使用しません。エアコンのオプション希望者のグループは別になります。そこでは食事も、やはり5ツ星ホテルのシェフが準備し、ツアー専用に整えられた環境で専用のトイレやバスルームもあります。そのほか、一般ツアーでは40人に一人添乗員がつくところ、特別ツアーでは添乗員は5~6名に一人です。こうした特別待遇が高価格の理由です。巡礼前の説明会も高級ホテルのチュラーン・パレス・ケンピンスキーで行います。」
■2~3名の豪華ツアー
「小巡礼ツアーは通常、2~3名のグループで催行されます。移動手段には高級ジープが手配されます。やはり5ツ星で、カーバ神殿、またはメディナにある預言者のモスクを臨む客室に滞在します。一般的な巡礼ツアーの価格は3,750ドルですが、我々が提供するツアーは1万4000ドルから3万ドルの価格設定です。ゴージャス小巡礼の場合は2,500ドルから5,000ドルの間です。ただし、普通の小巡礼ツアーですと、700ドルからあります。」
■飛行機はビジネスクラス
「ゴージャス小巡礼と名付けられたツアーは添乗員付きで、添乗員が帰りの空港まで24時間ツアーに同行しお世話をします。飛行機はビジネスクラス、ホテルはスイートルームで、メディナでは預言者のモスク、メッカではカーバ神殿が見える部屋に宿泊します。また移動手段も大型ジープで、各グループにイヤーモニターで情報が届きます。ご希望の特別待遇には何でも対応させていただきます。」
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:42143 )