■パレスチナ人は「調整法」をパレスチナにおける「大イスラエル」建設になぞらえる
【ラーマッラー:ムハンマド・ユーヌス】
イスラエルは、クネセット(イスラエル国会)が月曜から火曜の夜に可決した「調整」法により、一筆書きのわずか一押しにより、ヨルダン川西岸地区の144,000ドゥーナム〔訳者注:1ドゥーナムは約900m2〕の土地を支配した。イスラエルはこれを国有地とし、入植地として割り当てる。パレスチナ人はこれを二国家解決案の終焉であり、歴史的パレスチナの土地における「大イスラエル」建設〔の試み〕とみなしている。
イスラエルは、ヨルダン川西岸の土地の40%を支配している。これらの土地は占領前には「国有地」の名で登録されていたもので、イスラエル政府はこれを入植地や軍事キャンプ、閉鎖地域に変えてきた。新法は、これらの土地を個人所有地として得ることを可能にした。イスラエルが実効支配する西岸の土地面積の比率を、その諸事業、特に入植地の拡大のために、50%以上に増やすためである。
入植問題の専門家であるハリール・トゥーファクジー氏は、本紙に次のように語った。「イスラエルは、グリーン・ライン内のパレスチナの土地を併合するのに用いた方法によく似た土地併合方法を用いている。」同氏は加えて述べた。「1948年にイスラエルが建国された時にはアラブ人が土地の96%を所有していた。この生まれたばかりの国が最初にしたことは、アラブ人の土地を併合することを許める法律の制定であり、ユダヤ人に住宅や居住地、新都市を建設する許可を与えることだった。」
そしてこの政策は、パレスチナ人が住む土地面積を96%からわずか4%にまで減らすことに導いたのだった。
トゥーファクジー氏は次のように解説する。「イスラエルは、ユダヤ人のために建設の道を開き、パレスチナ人を牢獄、ゲットーと化した現在の住宅地へと閉じ込めた。これが今日、西岸地区で行われていることだ。イスラエルは入植地建設のために土地を開き、パレスチナ人をゲットーと化した住宅地へと押し込めているのだ。」
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:森本瑠 )
( 記事ID:42164 )