ブルサの共和人民党(CHP)ニリュフェル郡支部が、学校で「アタテュルク語録」を配ろうとしたことは選挙での禁止事項に抵触するということになり、物議を醸した。
CHPの郡支部は、生徒たちへアタテュルクの演説を含む「アタテュルク語録」を配布するため、3月9日にニリュフェル郡知事府へ申請を行った。郡知事府は、3月21日にムスタファ・クルチ郡知事の署名入りで返答を行い、高等選挙委員会の決定を理由として、政党が2月16日~4月15日までの間、ちらし、広告用の党旗政党、ポスター、バナーもしくは音声・画像を含むCD/DVDのようなあらゆる出版物を配布するのは自由であると伝えた。文書では、政党が上記のもの以外、プレゼントや景品を配ることは禁止であると示されていた。また、「書物は、4月16日後に引き渡すということで、配布を関係機関が実施する点について、ご了承ください」と書かれていた。
議論とCHPからの反発を受けて、ニリュフェル郡知事府が発表を行った。発表では、禁止にまつわる諸々の主張を退ける中、「適用は、高等選挙委員会の決定に基づいている。アタテュルク語録の本はすべての学校の図書館に置かれており、さらに生徒たちへ届けるには書物を郡知事府へ送る必要があり、[そこから]生徒たちへ直接届けられるだろう」と述べられた。
■「アタテュルク」を景品として見ているのか
ブルサで学校への「アタテュルク語録」配布の要望が拒否されたことでCHPでは批判がわき起こった。
ビュレント・テズジャン副党首
「返答では、「アタテュルク語録」はプロパガンダを目的とする出版物および材料として扱われている。アタテュルクは社会共通の価値である。最大の失態は、 アタテュルク語録をプロパガンダ目的の出版物として扱うことだ。郡国民教育局および郡知事府は、アタテュルクを選挙時に配布される景品として見ているのか。4月16日が口実にされた。同僚はこの問題を調査しており、法的手段に訴える予定だ。
エンギン・アルタイ(CHP会派副代表)
郡知事らが今回の国民投票で、時折、公正発展党(AKP)党首や大統領よりも行動的で意欲的であるのは、AKPがトルコに提示した政治制度がどれだけ危険なものであるかを示す早期の例だ。郡知事府の者たちは、すでに政党員のようだ。すべての人々が現行憲法に従う必要がある。罪を犯してはならない人物は行政の長たちである。「アタテュルク語録」を恐れる郡知事は、トルコ共和国の郡知事であってはならない。「アタテュルク語録」は共和国建国のマニフェストなのだから。
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( 翻訳者:大畠梨紗子 )
( 記事ID:42372 )