トルコ大手企業のヴェステル社は、日本の東芝のテレビ部門を買収するとの報道に関し発表を行った。
ヴェステル電子通商株式会社は世論啓発プラットフォーム(KAP)に以下のような発表を行った。
「2017年4月9日付の日経新聞をソースとする、諸通信社で報道されているニュースにより、当社のグローバルブランドの認知または買収による国際市場での地位をさらに確固たるものとし、ブランド販売を増すという戦略のもと、株式会社東芝のテレビ部門(東芝映像ソリューション株式会社)の買収について協議を開始し、この段階で最終協議に移行するか否かは未確定であるため、資本市場委員会の特別順守事項通知第6条項のもと、世間への発表は双方の間で拘束力の強い契約を締結するまで延期されました。
東芝映像ソリューション株式会社と、当社の完全子会社であるヴェステル通商株式会社(「ヴェステル通商」)の間で2016年9月1日に締結されたブランドライセンス契約のもと、5年を有効期間とした、ヨーロッパ市場における東芝ブランドのライセンスのもとテレビ製造・販売・マーケティング・一手販売の権利はヴェステル通商に付与されました。」
■「成長の機会を検討中」
当件に関する発表はヴェステルグループCEOのトゥラン・エルドアン氏からも行われた。エルドアンCEOは発表で次のように述べた。
「この数か月で我が社が東芝とブランドライセンス契約を締結し、マニサのヴェステルシティで製造している東芝のテレビのヨーロッパ市場における販売・マーケティング・サプライチェーンといった活動ついて我が社が担当することをみなさまにお伝えしました。ヴェステルとしては成長戦略にしたがって機会をうかがい検討を続けていきます。」
■世界情勢次第
アナトリア投資調査のギュリザル・オズデミル・チュルク所長は、会社がこのニュースを認めたとしてもまだ確定事項はないとし、「ヴェステル社は今や世界で影響力のある企業であり、私たちも外国でこうしたスタイルの買収によって成長を加速させることを肯定的に受け止めています」と述べ、以下のように続けた。
「(外国に出て拡大することは)企業がずっと前から続けてきた戦略です。今後も継続していくのか否かは世界の情勢や経済状況によりますが、このニュースは積極的なものです。」
ヴェステル電子は国際市場における地位を確固たるものとし、戦略的なパートナーシップを強化していくという目標にしたがって、子会社であるヴェステル通商を介して9月に東芝映像ソリューション株式会社と、ヨーロッパ市場におけるブランドライセンス契約を締結した。
契約によると、初期段階では5年間有効となるこの契約は、東芝ブランドのライセンスのもとテレビ製造・販売・マーケティング・一手販売に関わる権利を包括したものであると明らかにされた。
■ヴェステル株は上昇中
ヴェステル株は、東芝のテレビ部門買収のために協議をおこなったというニュース以後、4%の上昇が見られている。同社株は取引き開始後7.02トルコリラまで上昇した後、10時54分時点で4.11%上昇し7.12トルコリラから取引きが行われている。
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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:42457 )