チュニジア:食糧安全保障の危機
2017年04月07日付 al-Hayat 紙


■2050年が到来するころには、世界人口の半分が栄養失調に苦しむ

【チュニス:アナトリア通信社】

あるオランダ人科学者は、「農業部門が発展されなければ、2050年が到来するころに、世界人口の半分が栄養失調で苦しむだろう」と述べた。

これは「農産物の貿易自由化と気候変動における2030年農業・食糧部門の地平線」と題された講演のなかで述べられた発言だ。同講演は、チュニジア農業省がおととい(5日)、「国際連合食糧農業機関」(FAO)との共催で開催された。

同科学者とヴァーヘニンゲン大学学長ルイーズ・フレスコ氏は、徐々に増加する食糧需要に持続的に応じるため、この先数年間で農業部門を発展させることが必要だと主張した。

フレスコ氏は、「世界人口の50%が食糧生産を行わない都市部に居住している。一方で、地方部が、食糧供給力が弱いにもかかわらず、食糧を供給している」と述べた。

また同氏は、「都市人口率は、2050年が到来するころに65%に上昇し、食糧需要が大きく増加するだろう。そのため、近代的な農業開発や、有機農業や都市農業(都市部の生産地)といった新たな生産手段に頼ることにより、農業開発に今から着手することが重要である」と指摘した。

フレスコ氏は、「世界の30億人(70億人中)が栄養失調で苦しんでいる」ことに注目を向けた。また「その原因は食糧の生産不足にあるのではなく、それ以外の多数の事柄に原因がある。なかでも政治的安定の不在が主要な原因だ」と言及した。

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:42462 )