パレスチナ:ガザ地区での電力危機と受刑者によるハンガー・ストライキ
2017年04月17日付 al-Hayat 紙


■「給与大虐殺」後のガザの電力危機

【ガザ:ファトヒー・サッバーフ】

「給与大虐殺」に対する抗議が若干静まりを見せるなか、ガザ地区は再び闇のトンネルに突入した。これは、ガザ地区唯一の発電所が、稼働に必要なディーゼル燃料が尽きたこと、そしてラマッラー政府が燃料税に執着していることを理由として、昨日の朝に操業を停止したのを受けたものだ。一連の動きは、イスラエル占領当局が昨日、女性受刑者の中心人物リーナー・ジャルヌービー氏を釈放するさなかで起こり、多くの受刑者が、イスラエル刑務所内での劣悪な環境の改善を求め無期限のハンガー・ストライキ、あるいは「自由と尊厳」の戦いと呼ばれる運動の開始をに備えている。

ガザ地区の発電所の操業停止に伴い、送電会社は昨日から、1日6時間の計画送電を開始した。イスラエルあるいはエジプトからの送電線が不通となった場合には、計画送電は4時間に短縮されるという。

ガザ地区で「ハマース」が統括する保健省からは、より深刻な警告がなされ、生活衛生福祉への電力危機の影響に注目が集まっている。アシュラフ・カドラ保健省報道官は記者会見でこう警戒した。「すべての衛生設備に設置されている発電機内部に残っている燃料は間もなく底を尽き、おそらく3日ともたず、患者たちは真の災難の前に置かれるだろう」。

「パレスチナ解放人民戦線」(PFLP)も電力危機に介入、ラマッラー政府とガザ地区のエネルギー当局に対し、電力危機の解決に向け、各勢力によるイニシアチブを尊重するよう訴えた。

この電力危機は、受刑者たちが無期限のハンガー・ストライキを本格化させるなかで起きた。ハンガー・ストライキは、イスラエルの占領行為や彼らに対する侵害行為に抗議するものである。「パレスチナ囚人の日」に合わせて、「ファタハ」中央委員会のメンバーで受刑者であるマルワーン・バルグースィー氏の指揮のもと、諸派の受刑者1,500人が今朝からストライキを始めることが予定されている。

イスラエル第2チャンネルは、ギラド・エルダン内務公安大臣が、ストライキに対する事前措置として、ネゲヴの刑務所でストライキ中の受刑者の一カ所に集め、刑務所前に野戦病院を設置することを決定したと報じた。また内務公安省が「ハンガー・ストライキを通じて出されるいかなる要求にも屈しない」と伝えた。

(後略)

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( 翻訳者:菅沼実祝 )
( 記事ID:42499 )