イラク:ダーイシュ(イスラーム国)が化学兵器を使用
2017年04月18日付 al-Hayat 紙


■イラク軍は「ダーイシュ」が化学兵器を使用したと確認

【バグダード:フサイン・ダーウド】

イラク治安部隊は「ダーイシュ」(イスラーム国)がモスル西部にある同部隊の複数拠点を、化学物質を装填した迫撃砲 複数発によって攻撃したが、被害は限定的だった発表した。また、モスルでダーイシュの支配下にある最後の15地区のうち、6地区で戦闘が激化、米軍は、苦戦を強いられる イラク軍を重点的に支援した 。

モスル作戦司令部の声明によると「我が部隊 が進軍を続けるなか、ダーイシュの悪党どもは、有毒化学物質を装填した迫撃砲複数発を用いて、この進軍を阻止しようとした。しかし、その影響は限定的で、わずかな負傷者が出ただけで、いかなる戦闘員も殉死しなかった」。声明はまた、この攻撃が「[イラク軍]諸部隊の進軍に影響を与えていない 。同部隊は、モスルの一部地区を解放することにイニシアチブを発揮するとともに、攻撃の手を緩めることなく、ダーイシュ戦闘員の司令官たちへ打撃を与え、彼らの力を破壊している。攻撃は最終的に彼らが殲滅されるまで止むことはない。イラクには彼らの居場所などない」と付言した。そのうえで、声明は、「絶望に陥った敵[ダーイシュ]が、モスル(別名「ハドバー」)の地を死守するため、居住地区内でさらに有毒物質を使用する試みを強めている 」と非難 した。

モスル西部で「ダーイシュ」が包囲を受けるなか、イラク治安部隊の攻撃によって、彼らが化学兵器使用に訴えることへの懸念が強まっている。米国や国際社会による複数の報告書はすでにそのことを指摘しており、イラク人兵士たちには防毒マスク 多数が支給された。

ある[イラク軍]上級士官は本紙に対し、「「ダーイシュ」の戦闘員たちは15地区内で包囲を受けている。うち6地区では、イラク軍部隊と同組織間で激しい交戦が繰り広げられている。それに先立ち、[イラク軍は]被害を最小限に抑えて旧市街に到達するため、多数の戦線を突破するという戦略を採用した」と述べた。また「交戦は、モスル旧市街、サウラ地区、ザンジーリー地区、イスラーフ・ズィラーイー地区、スィナーアート地区、ナフラワーン地区で絶えず行われている。ダーイシュは完全に包囲されながら戦闘を行っており、爆弾が仕掛けられた車両も尽き始めた。しかし、同組織は住民を人間の盾として利用している」と明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:42511 )