■エジプト人身売買容疑のアメリカ人アーヤ・ヒガーズィーさんらに無罪判決
【カイロ:本紙】
カイロの重罪裁判所は昨4月17日、NGO団体「ビラーディー(祖国)」事件に関与したとされる8名に無罪判決を下した。彼らは、人身売買のほか、児童の誘拐と名誉毀損、性的虐待のほか、金銭目的で児童を政治的デモに強制参加させた罪に問われていた。アメリカ国籍を持つエジプト人活動家アーヤ・ヒガーズィーさんも容疑者の一人である。
アメリカ政府高官は、エジプト側との以前の協議で、ヒガーズィーさんに掛けられていた容疑について問題提起。在カイロ・アメリカ大使館も事件の真相を注視していた。アブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、最近のワシントン訪問時にこの問題について問われと、事件が審理中である限り介入することはできないと返答。同時に、ヒガーズィーさんが有罪になった場合、憲法上の大統領権限を行使して恩赦することも可能であると示唆した。
2014年9月にカイロ中央検察庁の捜査が終了。ヒガーズィーさんらに複数の容疑が掛けられると、故ヒシャーム・バラカート検事総長は、容疑者を重罪裁判所に移すよう命じた。これらの容疑とは、人身売買、児童の誘拐・監禁、名誉毀損、性的虐待、児童を危険にさらすというものであった。取り調べによると、児童らは、容疑者らが金銭を獲得する見返りとして政治的なデモに強制参加させられた。また、容疑者らは、児童らが取り調べの際に行った証言を変更させるため、児童らの猥褻写真を拡散すると言って脅迫した。しかし、裁判所はこれらの全ての容疑を無実とし、容疑者を釈放した。
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( 翻訳者:森山花彩 )
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