国民投票の11の疑惑―CHP告発
2017年04月19日付 Hurriyet 紙


新たな統治制度をもたらす憲法法案の投票に関して、「未封の投票用紙と封筒」の議論が続く中、CHPは選挙後2日間で投票所の係員や地域から寄せられた報告に基づき、11もの不正を突き止めたことを明かした。CHPのエルダル・アクシュンゲル副党首兼選挙対策院長は、「これほど大規模な違反を確認したのは初めてだ」と述べた。

CHPがAGİT(OSCE欧州安保労働機構)に提出する報告書では、以下11の違反が主張されている。

■未封の投票用紙と封筒:最も多かった違反は、未封の封筒と投票用紙が用いられたことだ。

■「はい」の刻印:「選択」ではなく、「はい」のスタンプが使われた投票所もあった。アクシュンゲル氏はひと月半前にソーシャルメディアで話題となったこの件を高等選挙委員会へ報告したが、委員会からは「そんなことがあり得るものか」と一笑に付されたと語った。

■行方不明の投票用紙:CHPは、投票所に運ばれた袋から出てきた投票用紙が必要枚数より少なかったことも指摘した。アクシュンゲル氏は、通常、投票用紙は予備も含めて多めに準備されるものだと主張した。

■オブザーバーの逮捕:東部、南東部の一部の投票所では、オブザーバーが治安当局によって逮捕され、規律を失った。

■開票作業を公開せず:投票箱が閉められた後、警察組織が開票場所を締め切り、市民が入ることは許されなかった。開票作業の公開に介入が行われた。

■公務員及び地方統治者の介入:村長、広域市長、軍警察、郡知事は「いいえ」票を投じないよう圧力をかけた。

■記録の不正:一部の投票所では、「はい」票と「いいえ」票がすり替えられた。
ある記録簿には、72票の「はい」が計上された画線の下に「はい248票」、248票の「いいえ」が計上された画線の下に「いいえ72票」と書かれた。現在、1万を超える記録簿で間違いが確認された。

■他人を代理した投票:他の郡で働く労働者らの代わりに投票がなされた。

■公開投票を行う:特に東部・南東部で、軍の圧力により国民は公開投票を強いられた。

■完全一致の投票箱:東部、南東部が大半を占める960の投票箱からは、「はい」のみが出てきた。野党のオブザーバーを投票箱に近づけなかった地域でこの結果が出ている。

■投票数が有権者数を上回る:2,645か所の投票箱で有権者数以上の投票が行われ、669の投票箱でこの数が非常に高いことが確認された。イスタンブルのファーティフ区では、有権者が12名の投票箱に190票が投じられた理由として配備されていた治安部隊員がその投票箱に投票したことが挙げられた。CHPはどの隊員が投票したのか特定するべく調査を開始した。

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( 翻訳者:山村 弥 )
( 記事ID:42526 )