ギュル元大統領、AKPに「原点回帰を」
2017年04月28日付 Cumhuriyet 紙
第11代大統領アブドゥッラー・ギュル氏は、欧州評議会議員会議(AKPM)がトルコを監査プロセスに再び戻す決定を下したことに関し発表を行い、 「我が国の民主主義、法、人権の水準を国際標準に近づける包括的な改革プロセスに再び戻ることが必要であると心から信じている」と言った。
2003年の欧州評議会議員会議(AKPM)で当時の議長としてスピーチを行い、その期間、民主化の面で望ましい成果をあげ、2004年にトルコが監査プロセスから抜け出すことになる歩みの創始者の一人である第11代大統領アブドゥッラー・ギュル氏は、トルコが監査プロセスに再び戻る決定に関して発表を行った。ギュル氏は、「我が国の民主主義、法、人権の水準を国際標準に近づける包括的な改革プロセスに再び戻ることが必要であると心から信じている」との見解を表明した。
「冷静になるよう」呼びかけを行ったギュル氏は、トルコが再び改革プロセスに入ることが必要であると強調した。
第11代大統領アブドゥッラー・ギュル氏が行った書面による声明は以下のようである。
■「大きな悲しみを感じた」
「欧州評議会議員会議(AKPM)がトルコを再び監査プロセスのもとに置くとの決定に大きな悲しみを感じている。
問題を冷静に評価し、世間に伝わるよう一定期間時を置いた。その間に関係当局も責任を要する反応を表明した。」
■「AKPMで10年積極的に務めを果たした」
「拡大ヨーロッパの中で民主主義、人権、自由、法治主義を広め、保護するために設立されたAKPMで、福祉党と美徳党の議員として10年間参加し、とても多くの委員会で積極的に活動した。
トルコも創始メンバーであるこの組織が、冷戦期間とその後、ヨーロッパが民主主義に変わり、発展したことに果たした役割を直接目にし経験した。
1990年代にテロとの戦いを始め、政治的、経済的にとても多くの危機に苦しんだ状況におかれたために、民主主義、自由、法の領域において問題が存在する我が国は、1996年にAKPMによって再び監査プロセスのもとに置かれた。」
■「AKPの是正は大きな支援を得た」
「まず首相、その後に外務大臣を務めたAKP政権期間に政治的、経済的、法の範囲において我々が包括的改革プロセスを実現した結果、2004年に監査プロセスから脱したことが思い出される。
AKPが実現した構造改革と是正は、AKPMの中で一定の立場を立つ、または中立の参加国すべての大きな支援を得て、実際に初めてトルコの議員が、今日の外務大臣のメヴリュト・チャヴシュオール氏が、2010年にAKPMの議長に選出された。」
■「開明的な考え、主流な政治的立場に立つ諸政党はAKPMに常にいる」
「ヨーロッパで我々が目にした、とても周縁的、極端な政治的潮流の人物達がAKPMには常にいた。実際、これらの人物は偏見によって活動しトルコに対し常に否定的な態度を示しているのである。
同時に、AKP党員の国会議員を委員長を選出するほど、開明的な考えをもち、時が熟した際にトルコを援助する主流の政党と重要な個人もまたAKPMで常に活動している。」
■「冷静に評価することが必要である」
「トルコのAKPMの冒険に通暁し、すべてこのプロセスを直に経験し貢献した一人の政治家・国の代表者として、AKPMのこの決定を、いずれにせよ冷静に評価することが必要であると考える。
トルコの未来、国民の幸せ、望まれる経済成長レベルに再び達するために、昨年7月15日の危険なクーデタの試みが生んだ心理的なトラウマを速やかに除き去り、我が国の民主主義、法、人権の水準を国際的な標準に近づける包括的な改革プロセスに再び戻ることが必要であると心から信じている。
このように作り上げられる自由主義的・改革的空気が我が国の問題の解決のためのみならず、地域の安全と繁栄の期待に応えることにも貢献すると判断している。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:岩井美咲 )
( 記事ID:42569 )