レバノン:大統領暗殺事件の裁判中、裁判所前でにらみ合い
2017年04月29日付 al-Hayat 紙


■バシール・ジュマイイル暗殺犯の裁判中にシリア民族社会党とカターイブ党がにらみ合い

【ベイルート:本紙】

昨4月28日、ベイルート裁判所の前で、シリア民族社会党の若者による集会とレバノン・カターイブ党の学生による集会がにらみ合いとなった。これは、バシール・ジュマイイル元大統領暗殺事件(1982年9月14日)の容疑者ハビーブ・シャルトゥーニ―の裁判を背景とするものである。シャルトゥーニーは、1990年10月13日の事件の後に刑務所から脱走、以後裁判は行われていなかった。

両党の集会は、シャルトゥーニー不在のまま行われた事件の第三審と時を同じくして行われた。治安部隊は、双方が衝突する可能性を回避すべく、サーミー・スルフ通りで両集会を分断した。

同事件では、シリア民族社会党所属のシャルトゥーニーに加え、故ナビール・アラム容疑者(2014年、癌のためブラジルで死亡)が起訴された。アラムは、1982年9月14日にジュマイイル暗殺事件が発生したとき、シリア社会民族党の治安部長を務めており、シャルトゥーニーと共に起訴されていた。シャルトゥーニーは暗殺を実行、レバノン司法当局に対し、「自分が行ったのは、イスラエルによる占領とその工作員たちに対する民族抵抗運動のひとつである」と自白した。一方、アラムに対しては、裁判で聞き取りが行われたが、不起訴となった。しかし、昨日読み上げられた起訴状では、アラムを「シャルトゥーニーの扇動者」とみなした。裁判所は、アラムの死亡証明書は公的機関で受理されていないとの理由で、依然としてアラムを逃亡犯とみなしている。

裁判には、バシール・ジュマイイルの未亡人ソーランジと息子のナディーム・ジュマイイル議員、カターイブ党党首サーミー・ジュマイイル議員が出席した。弁論のための公判は7月7日まで延期された。

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( 翻訳者:博田 智 )
( 記事ID:42583 )