パレスチナ:パレスチナ問題の3つのシナリオ
2017年05月05日付 al-Hayat 紙

■パレスチナ人はトランプ大統領のイニシアティブにおいて、最も悪くない選択を望む

【ラーマッラー:ムハンマド・ユーニス】

パレスチナ当局の高官らは、アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏が再開を希望したパレスチナ・イスラエル間の政治プロセスへの介入に関して、3つのシナリオを予測している。職員らは最も悪くないシナリオ、つまり現状維持を望んでいる。

同当局の多数の上級高官によれば、予想される第一のシナリオは、トランプ大統領が、実質的な入植地建設の停止を棚上げしつつ、パレスチナとイスラエル当事者間の直接交渉の再開を率先して行うことである。

第二のシナリオは、多数のアラブ諸国を含む地域的枠組みにおいて、双方が交渉を再開することである。なお、それらアラブ諸国の一部はイスラエルと国交を樹立していない。

第三に、現状がそのままの形で維持されることである。パレスチナ側は、これが最も悪くないシナリオだと考えている。

アッバース大統領は、一昨日のトランプ大統領との会談を受け、「パレスチナの声ラジオ」のインタビューで以下のように語った。
「私たちは、この会談でアメリカ大統領に私たち自身、私たちが彼に求めること、私たちの姿勢を提示し、どうすればパレスチナ問題の解決を早く始められるか話した。トランプ大統領は熱心で、推進的で、解決策のビジョンを持っている」。

さらにアッバース大統領は「アメリカ大統領はもう一方の側、つまりイスラエルと話し、またパレスチナ人の側に戻ってくるだろう」と語った。

アッバース大統領のワシントン訪問に随行する高官らによれば、同大統領は、トランプ大統領とのホワイトハウスでの2者会談において、二国間解決に向けた作業を行うこと、イスラエルに入植地建設を中止させる圧力をかけることを求めた。またアッバース大統領は、トランプ大統領に対して、入植地建設がこの解決策を台無しにする脅威であり、また双方の権益が無視される一国解決といった代替案への道を開くと明らかにした。

一方アメリカ側は、アッバース大統領に対し、犠牲者や囚人の家族に給料を支払うことをやめ、メディアや学校のカリキュラムでの扇動をやめるよう求めた。

(後略)

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( 翻訳者:今竹良希 )
( 記事ID:42609 )