■イラクのクルド人らはイラク政府がクルディスタン地域で軍事力を用いる可能性を排除せず
2017年05月17日付 al-Hayat 紙
■イラクのクルド人らはイラク政府が現地で軍を用いる可能性を排除せず
【ロンドン:ザヒール・カスィーバーティー】
クルド上級指導者は地域・内部状況がイラク・クルディスターン地域の「独立にむけた住民投票」の実施に適切であるとし、住民投票の実施は「後戻りできない決定」と強調した。
同人は、イラクのクルド人が「アブドゥルカリーム・カーシムからサダーム・フサインに至る停頓した長い歴史ののち、「他の独裁政権」との共存を受け入れてこなかった」と本紙に語った。そして「政府を支配する「シーア派同盟」のやり方は、政治的に大多数を擁する独裁制の確立にあり」、「イラクの統治は単一の民族主義、政党、宗派では成し得ない」とした。
また同人は、シーア派同盟が憲法の履行を無視したとして厳しく非難した。さらに、仮に独立をめぐる住民投票が終わり、イラク北部にクルド国家が樹立した場合に、イラク政府と軍事的衝突する可能性も否定しなかった。投票の調整は来秋頃かもしれないとした。
さらに同人は、イランだけが投票の調整に反対していると強調し、「イスラーム国」後のモスルをめぐる局面の質問に対し、以下のように応じた。「住民投票を推し進める理由の一つは、モスルにおける「イスラーム国」解体後の局面を我々が懸念していることだ。この大きな県をいかに統治するかについて政治的展望もなければ、イラク各地に存在する「イスラーム国」の繋がりに対する対処法もない」とした。
同人は「「人民動員隊」は、味方を集めてクルドに侵入しようとしている。我々は、人民動員隊の指導部に対し、我々の懸念を通知したが、我々が戦場で見たものは彼らの発言と異なる。彼らはクルディスタン地域に展開している。カーシム・スレイマーニーはイラクやシリアと同様、アルビルにもいる」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:鈴木愛理 )
( 記事ID:42667 )