カタール:タミーム首長によるとされる発言をめぐり、GCC諸国とカタールの間で不協和音
2017年05月25日付 al-Hayat 紙


■湾岸諸国との危機に拍車をかけるカタールの混乱

【リヤド:本紙】

アラビア湾岸地域を昨日、緊張と期待が覆った。この背景には、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アール・サーニー首長によるとされる火曜日夜の声明があった。国営のカタール通信(QNA)は、その声明が、イスラエルとイランとの良好な関係やワシントンとの関係の停滞に関わるものだったと報じた。また、サウジアラビア、U.A.E.、バハレーンへの批判を含んでいたとされ、そのことが同地域で大きな物議を醸し出した。これによって激しい憤りが生じ、発言を否定するカタール政府の非公式の発表によってもそれは抑えることはできなかった。同政府はこの発表のなかで、QNAのウェブサイトがハッキングされ、「フェイク・ニュース」とされる声明が発表されたのだと強調した。評論家らは外務省や首長府からの否認を待っていたが、それがなされることはなかった。

カタールの姿勢に混乱が生じた。とりわけ、カタール政府による否定は、QNAやカタール国営TV、さらには様々な局のニュース番組が報道した声明の何時間も後に遅れて行われた。

さらに、事態を複雑化したのは、サウジアラビア、エジプト、クウェート、バハレーン、U.A.E.からのカタール大使の引き上げに関するカタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマン・アール・サーニー外相の発言だった。これは、ほどなく同省によって否定され、QNAも自身のTwitterの公式アカウント上で「外相は大使らの引き上げや追放について述べてはおらず、彼の発言は文脈から逸脱したものだと確認した」とツイートした。

これらの発言・発表は、サウジアラビアやU.A.Eやバハレーンがドーハから大使を引き上げると発表するに至った2014年3月のカタール政府と湾岸諸国の対立を改めて表面化させた。これらの国々は当時、カタールは「すべての湾岸協力会議諸国への直接、間接の内政干渉を行わないこと、直接的治安上の行為であれ、政治的影響力の行使の策略行為であれ、同会議諸国の安全と安定を脅かす行為を働く全ての集団もしくは個人を支援しないこと、そして敵対する報道機関を支援しないこと、という諸原則を遵守しなかった」と強調した。

(後略)

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( 翻訳者:新千尋・沼田駿・清水有理 )
( 記事ID:42713 )