エジプト:シナイ半島の部族がダーイシュを圧迫
2017年06月05日付 al-Hayat 紙

■シナイ半島の部族が山地を掌握しダーイシュを圧迫

【カイロ:アフマド・ムスタファー】

シナイ半島の部族は、山地や砂漠路におけるダーイシュ掃討作戦の広範な展開と、それら地域の完全掌握を通じ、ダーイシュに対する活動を拡大している。これに先立ち、シナイ半島中部と南部の部族が統合した。

2か月前から諸部族が前線入りしたことで、ダーイシュ構成員の勢力は衰えたとみられる。一方、駐エジプトロシア大使は、ロシアが「テロ対策に必要なあらゆる手段をエジプトに供給することを決定した」と発表した。

「タラービーン部族」の主導で今年4月にできた「シナイ部族連合」は、数十台のSUV車に乗るベドウィン、乾燥砂漠地域、山地や険しい道など広い地域にわたる掃討作戦を行うベドウィンの写真や映像を発信した。部族の人々が「ダーイシュのメンバーを掃討した地域すべてにエジプトの旗を掲げていた」ことが印象的であった。

治安情報筋が本紙に述べたところによれば、治安当局がシナイ半島の部族の役割に頼っているのは明らかだという。具体的に言えば、人気のない地域における掃討作戦においてだ。こうした地域をダーイシュはしばしば、武器の密輸・貯蔵、潜伏や軍隊の攻撃からの逃走に使ってきた。また同情報筋は軍や警察が「武器密輸の通路としても利用される乾燥砂漠地域でのテロリスト追跡に大きな困難を抱えている」と指摘した上で、部族が前線に入ることが「構成員の移動を抑止する形でダーイシュを圧迫する」との考えを示した。

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( 翻訳者:今竹良希 )
( 記事ID:42764 )