パレスチナ:ガザ海岸の汚染問題
2017年06月08日付 al-Hayat 紙


■ガザの人々は汚染が原因で海岸を捨てる

【ガザ:タグリード・アターッラー】

ガザ海岸は、同地区の住人にとって唯一の癒しの場と見なされている。10年前から、イスラエルがガザ地区を包囲し、旅行を禁止、電気も切断されたためだ。しかし、環境研究所のアティーヤ・ブルシュ氏によれば、環境汚染率は数年前の20パーセントから50パーセントへと上昇した。それ故、環境品質局は、伝染病予防のため、海水浴客に対して海岸を閉鎖することを決定し、警告看板を設置した。かつて同地区の海岸は、ガザの人々にとって、夏の休暇を過ごしたり、子供達とリラックスしたりするための最も「お気に入りの」場所のひとつであったが、今や彼らを待ち受ける「危険」となってしまった。

ブルシュ氏は、包囲が原因で処理施設稼働のための燃料が不足し、処理されていない下水が海に排水されていることが、汚染の原因であると指摘した。また同氏は、毎日11万立方メートルの排水がガザの海へ排出されていることを明らかにした。さらに、「処理水は伝染病の貯蔵庫のようなものである。伝染病によって汚染された水は、消化器や呼吸器の疾患、皮膚病、眼病、チフス熱を引き起こす可能性がある」と述べた。

氏は、「環境品質局は、海水の汚染状況を確認後、市民の生命のために運営当局に声をかけ、汚染地域であることを知らせる看板を設置する必要があると訴えた」と付言。ガザ海岸を訪れる観光客に対しては、指示に従い、汚染地域から遠ざかる必要があると呼びかけた。そして、環境品質局が保険省と協力し、海水浴の際の水についての詳細な説明を広めると強調した。

(後略)

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( 翻訳者:森本 瑠 )
( 記事ID:42779 )