カタール:カタール国民の名誉
2017年06月08日付 al-Hayat 紙

■カタール国民の名誉
【アブド・アルアジーズ・スワイド】
 カタールとの政治的諸関係が断絶された。その後も状況は燃え上がっている。こうした中にあって、直接的な形であれ、間接的であれ、どんな形であれカタール国民の名誉を抵触しないよう忠告する。カタール国民はカタール政府の行為となんら関係ない。カタールとの国交断絶を発表したサウジアラビアの外務省が発出した声明にて、同省は≪サウジアラビアはこれからも兄弟であるカタール国民の支えであり続け、彼らの安全と安定の支柱となる≫と述べた。さらに、サウジアラビアにおける兄弟(=カタール国民)の自然かつ根源的な広がりにも言及した。また、サウジアラビアはカタール人巡礼者に対して継続してサービスを提供し、便宜を図るとも強調した。 
 またサウジ国王サルマン・イブン・アブドルアジーズを長とし、先週開かれたサウジ閣議を受け、同会議は新たに声明を発出し、≪カタール政府が犯している敵対的な行動はともかくとして、サウジアラビアはこれからも兄弟であるカタール国民の支えとなり、彼らの安全と安定の支柱である≫と再度強調した。
 こうした強調は無為に発せられたのではない。サウジとカタールの特別な関係は言うまでもない。両国の対立は全くもって政治的なものである。この対立によってカタール国民が害を被るなどあってはならない。サウジアラビアは今までも、他の諸国との間でいさかいが起こった際には、サウジアラビア内のその国民の居留地に害を与えるどころか、彼らを快く迎え入れてきた。イラク人から、イエメン人、シリア人、レバノン人などがそうであった。以上のことから、多くのメディアが明白または暗にカタール国民を悪く言うとき、彼らは度を越しているのである。これは現実に、心の断絶を起こし、それを精神に深く刻みこんでいる。これは、アラブ共同体の統一を図るサウジのやり方に反する。さらにこのことは、私たちの気質に発するものでもなく、正気な人が受け入れる事でもなく、一点たりとも民族主義から生じてもいない。

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( 翻訳者:森山花彩 )
( 記事ID:42823 )